表題の通りです。
ラストスパートは、制作の様子をなかなかリアルタイムで発信することができませんでした‥。
一気に飛んだ感がありますが、入稿を済ませました。
予約が始まったらまたお知らせします。
→amazonの予約受付でました!このページの最後にリンクはりました
『こころにケガをしたらートラウマってなんだろう?』
著 プルスアルハ
[イラスト 細尾ちあき]
原案・解説 犬塚峰子
装丁 大村麻紀子
定価 2,750
B5 判上製/76頁
ゆまに書房(2023/11/20)
ISBN 978-4-8433-6517-5 C0011
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この絵本の一番の特徴は、第2章《解説》部分です。
これまでの絵本は、物語+大人向け解説、の構成でしたが、今回はその間に《子どもといっしょに学び取り組む解説》が入ります。
p46-47
導入のページを、以下、文字起こしして紹介します。
《みぃ先生》
ジュンさん、今日は来てくれてありがとう。
おばあさんから、少しお話を聞きました。
自分ではどうすることもできないようなこわい経験をすると、こころにケガをすることがあります。
からだにケガをしたら、血が出たりしてわかるけど、こころは目に見えないので、自分でも何が起きているかわからないし、まわりの人も気づいてないことが多いんです。
《ジュン》
(ふうん…)
《みぃ先生》
自分がおかしくなってしまったのかな…と感じながら、だれにも言えずに 人とのつながりを作れたらいいですね。
つらい思いをしていたと思います。
いろんな症状があるんだけど、たとえば…
こわいことが起きるんじゃないかとドキドキしたり、 自分はダメだと思ったり、ボーっとしたり、おこりっぽくなったり、夜、よくねむれなかったり…
《ジュン》
みんなあてはまるよ。
寝てもこわい夢をみて起きちゃうからゲームをしてる。
それで朝起きられなくって…
《みぃ先生》
こころにケガをしていると、こわい夢をみることが多いです。
自分でも知らないうちに、友だちをたたいてしまったことを聞きました。
《ジュン》
友だちがケンカしてるのを見たら、動けなくなって…
なんでたたいてしまったのか、わからない…
《みぃ先生》
それもこころのケガの症状ですね。
過去のこわかった出来事の記憶が、なにかのきっかけでわあーっと出てきて、わけがわからなくなってしまうことがあります。
ジュンさんがダメな子だからじゃないんですよ。
《ジュン》
自分はおかしいのかなと思っていたけど
もしかして、こころのケガのせいだったのかな…
なおるの?
《みぃ先生》
ジュンさんのなかには、なおっていくための力がたくさんあります。
ジュンさんのまわりでは、今はこわいことは起こっていませんね。
その安全な環境のなかで、自分に何がおきているかを学びます。
からだやこころのいたみやつらさをやわらげたり、安心のきもちをふやす方法を練習して、こころの体力をつけます。
まわりの人にも、ジュンさんの状態をわかってもらい、協力してもらいます。
人とのつながりを作れたらいいですね。
少しずつ、こころとからだが元気を取りもどしていきます。
それだけでじゅうぶんに良くならないときは、こころのケガの専門治療を受けることも考えましょう。その時はまた相談しましょうね。
ゆっくりいっしょにやっていきましょう。