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薬物依存症[やくぶついぞんしょう]

子どもも大人もイラストで学ぶ病気や障がい

薬物依存症

薬物依存症は、いろいろな問題が起きていても、自分の意志だけでは薬物をやめられなくなる病気です。治療やさまざまなサポートによって、回復できる病気です。

アルコール依存症イラスト1

 

ページにおこしいただきありがとうございます。
大人も子どももいっしょに見れて、基本的な知識を学べるページです。およそ小学校中学年~大人の人向けです。もっとくわしい情報を知りたいときは、参考サイトがページの下の方にあります。(子どものみなさんは、わかりにくいことや、ぎもんに思ったことは、大人の人に聞きながら読んでください。)

更新日:2016年10月21日

 

薬物依存症

ページのエッセンスをA4×2枚のシートにまとめました。
PDFを開くことができます。

[PDF]薬物依存症(280KB)

01 どんな薬物があるの(種類)?

大麻[たいま]、覚せい剤、危険ドラッグ、シンナー、ガス、処方薬[しょほうやく](睡眠薬や安定剤)、市販薬[しはんやく](いたみ止めやせき止め)など。
違法[いほう]のものだけでなく、お店で買えるものや、病院でだされる薬など、依存性のある薬物にはいろいろな種類があります。アルコールやタバコも薬物のひとつです。
共通する特徴は、体の中に入れると、すーっとしたり何かを忘れられたり…「気分を変えられる」ことです。

02 どんな問題が起きやすいの?(症状[しょうじょう]と経過)

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*薬物の使用をコントロールできなくなる進行性の病気です。

例)問題が起きているのに使ってしまう、自分でもヤバイ・やめなければと思うのにやめられない、何度約束してもまた使ってしまう etc
家族などまわりの人を巻き込みやすいことも特徴です。本人も、家族も、社会から孤立[こりつ]しやすくなります。

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03 回復のサポートになることは?

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・自助[じじょ]グループは、共通の問題や悩みを抱えた人が集まり、解決を目指して自主的に運営しているグループです。NA[エヌエー](本人向け)、ナラノン(家族向け)などがあります

・リハビリテーション施設[しせつ]は、入所や通所しながら、薬物を使わずに安定した生活を送ったり、仕事に就いたりする目的で利用される施設です。「ダルク」などがあります。

・回復とは…「薬物をやめてよかったと思える」「薬物を必要とせずに幸せな生活を送る」など、ひとりひとりの回復があります。いろんな道すじがあり時間がかかります。そのきっかけになることも人それぞれです

・ポイントは、相談に行ける人から相談に行くこと。

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家族だけでも相談できるところに、精神保健福祉センター、保健所があります。相談は無料です。相談の秘密は守られます。


 

相談先情報

・ダルク:薬物依存症のリハビリテーション施設
》全国のダルク(日本ダルクのページ)

・NA[ネヌエー]:本人向け自助グループ
》NA日本公式サイト

・ナラノン:薬物の問題をもつ人の家族や友人の自助グループ
》ナラノン公式ページ

・ドラッグOKトーク:「警察に通報しない」「やめろといわない」「お説教しない」がモットー。LINE無料通話、メール相談もあり。NPO法人アパリ(アジア太平洋地域アディクション研究所)のプロジェクト「ヘルス&ハームリダクション東京」が提供
》ドラッグOKトーク

***

・精神保健福祉センター:こころの健康について 専門的な相談ができる公の機関。各都道府県・政令指定都市ごとに1か所(東京都は 3 か所)
》全国の精神保健福祉センター一覧(厚生労働省のページへ)

・保健所:<精神保健担当>でこころの健康についての専門的な相談ができます
》全国の保健所一覧 (全国保健所長会のページより)

***

・専門医療機関(本人が受診[じゅしん]する場合):薬物依存症の診療[しんりょう]を行っている医療機関の情報は、精神保健福祉センターや保健所へたずねます

***

・厚生労働省のリーフレット:最後のページに相談先、家族会の一覧があります。薬物依存症についての説明、家族の対応について、Q&Aなどのくわしい冊子です。
》ご家族の薬物問題でお困りの方へ

薬物の相談のコツ

特に電話相談の前に、紙に書いて、頭を整理しておくとよいことをまとめました。

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04 原因は?どれくらいの人がいるの?

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薬物を使う習慣があれば、性格や学歴、職業、性別にかかわらず、だれでも依存症になる可能性があります。
学校の先生や医師などの社会的な責任が大きいと考えられるような人でも逮捕[たいほ]される報道を目にすることがあると思います。
脳の中の快感[かいかん]にかかわる場所に薬物が作用して脳がかわってしまう影響も考えてられています。

原因は、いくつもの要因が重なっています。仲間にさそわれて、好奇心でといったきっかけであっても、はまりこんでしまう人は、なんらかの生きづらさを抱えている人が心の痛みを和らげていくうちに…依存症になってしまうことが多いようです。
(どれくらいの人がいるか実態がつかめていないのが現状です。Q&Aで取り上げています)

05 (親が薬物依存症のとき)子どもの安心のためにできることは?

 

  • 薬物の問題や大人のケンカは子どものせいではないことを伝える
  • 子どものどんなきもちもみとめる
  • 日常生活をサポートする:食事、生活リズム、身だしなみ、学校の準備、遊びなど
  • こまったときの対処法を相談しておく:「こまったときカード」を作る、暴力や暴言に対してはその場をはなれ(子どもをその場からはなして)安全を守る
  • 家族が少し元気になる、病気や対応について知る、ひとりだけで抱えずに相談してみる

アルコールイラスト子どものケア

ケアガイド

06 よくある質問 Q&A

 

Q 自助グループや病院へ行こうとしません・・(家族より)

A 心配をしていることを、日をあけて、本人が薬物を使っていない時に伝えていきます。毎日「行け行け」というと、関係が悪くなります。ご家族の方がまず、家族会へ通い続けてみてください。その中でご家族が息抜きしたり、関わり方のヒントを得ることができます。時間がかかることもあります。まずは家族から元気になることを目指して。


Q 家族会へ通うことが大切なのですか?(家族より)

A 家族から元気になると、本人が引きづられて元気になると信じて大丈夫 です。依存症とは?を勉強して理解してみようという気持ちは、本人にも伝わります。
本やネットの情報だけ見ていると、頭でっかちになりしんどくなりこともあります。家族会で、他の家族の体験やうまくいった関わりを聞くと、これなら自分のところでも試せるかもというヒントがあります(せめる、しかるで効果がないなら違う方法を試す)。自分の家だけじゃないことを知るだけでホッとしたり、大変そうな家の話でホッとすることもあります。 家族会に行くという「自分の時間を取る」練習にもなります。
しりぬぐいをしない気持ちを持続するためにも、家族会に出たり相談を続けることが大切です。家族教室で勉強する方法もあります。


Q 再使用してしまいました・・・(本人・家族)

A 回復過程で、多くの方が再使用を経験します。
生活を立て直すために、自助グループや病院、家族会に足を運ぶことは有効です。(まわりの方へ)せめるだけでは解決につながりません。

アルコール依存 正直 


Q 親が刑務所[けいむしょ]にいる(いた)ことを子どもにはどう説明したらよいでしょうか?

A 逮捕[たいほ]された時には、(難しいことではありますが…)まず大人の家族が落ち着くことが必要です。弁護士が今後の裁判などの流れを説明してくれます。
子どもへは、例えば「今は上手く話せないけれど、〜まではなれて生活する」といった事実は伝えます。事故にあった、死んだ、遠くに仕事に行った、などのとりあえずの嘘[うそ]をつかないことが大切です。
子どもも気がついていることもあると思います。2回目以降などは、可能な限り今の状況を伝えます。
薬物での逮捕に関しては、ダルクが場数をふんでいますので、ダルクへ家族が相談する方法もあります。


Q 依存症の人はどれくらいいますか?

A 日本では、薬物依存症は病気・治療や支援の対象という理解が広がっておらず、処罰[しょばつ]の対象という社会的なイメージが強いと思います。正直に言うことががむずかしく、実態が見えないのが現状ですが、世界的には、薬物使用が少ない国と言えます。

全国5,000人(15歳以上64歳以下)を対象とした調査(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部 2015年)で、これまでに1回でも薬物を使ったことがある人の割合(生涯経験者率)は

シンナー1.5%、大麻1.0%、覚せい剤0.5%、危険ドラッグ0.3%、MDMA0.1%、コカイン0.1%、ヘロイン統計誤差内、
いずれかの薬物の生涯経験率は2.4%、でした

人口で言うと、大麻約95万人、覚醒剤約50万人です。この中の、どの程度の人が薬物「依存」の状態になっているかは、わかっていません。

なお、H26年、覚醒剤事犯検挙者 は1万人強、再犯者が約65%。大麻事犯の検挙者数は約1,800人。未成年および20歳代が約4割でした。(厚生労働省・警察庁・海上保安庁の統計資料)

07 もっとくわしい情報を知りたいときの参考サイト&図書

サイト

・厚生労働省のリーフレット:最後のページに相談先、家族会の一覧があります。薬物依存症についての説明、家族の対応について、Q&Aなどの詳しい冊子です。
》ご家族の薬物問題でお困りの方へ

・ドラッグOKトーク:ドラッグを使うときの注意点や、困ったときの情報。NPO法人アパリ(アジア太平洋地域アディクション研究所)のプロジェクト「ヘルス&ハームリダクション*東京」が提供。
》ドラッグOKトーク

*ハームリダクション:ドラッグの使用による、本人、周囲の人々、社会に対するさまざまなダメージを軽くするための、より現実的で実用的なプログラム、政策や考え方。例えば「注射器を消毒する」という情報提供など。

書籍

・誰にも聞けなかったドラッグの話―「薬物依存症」回復者が答える96の相談メール,ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)編,2010

このページの担当

 ぷるすあるは

ダメ絶対。だけではない病気・依存症の視点を持って欲しいと思い、このページを作りました。生きるために薬物を使って頑張ってきた。やめようと思って何度も何度も自力で頑張って、でもやめられない…。意志の弱さや性格のせいで薬物を止められいのではなく、病気の症状です。相談できる場所や治療の場所、リハビリできる場所に、SOS出してください。

この教材は、平成28年度子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)の助成金の交付を受けて、NPO法人ぷるすあるはが作成したものです
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