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[お礼とご報告]アルコール関連問題学会秋田大会 次世代教育のシンポジウム+ブース出展

[お礼とご報告]アルコール関連問題学会秋田大会 次世代教育のシンポジウム+ブース出展
2016年9月15日 pulusu

アルコール関連問題学会秋田大会 2016.9.9-9.10

2日間のブース出展+2日目のシンポジウムに登壇しました。

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『次世代向けの教育プログラムの開発および実践』

今回のシンポジウムの企画と前半の実践報告は、成増厚生病院・東京アルコール医療総合センターから。座長は垣渕氏
・「子ども・思春期プログラム」の必要性とは? 韮澤氏
・「子どもプログラムの実際」 望月氏
・「思春期プログラム」を立ち上げて 田渕氏

後半は、さまざまな取り組み。ということで、プルスアルハも絵本朗読や現在の取り組みついて紹介しました。
・「家族のアルコール依存症を子どもに伝える絵本」 プルスアルハ
・「障害や生きづらさを抱えた女性への子育て支援への活動報告」 ダルク女性ハウス 石川氏
・「自治体における中学生の小集団へのアルコール予防教育の試み」板橋保健所 予防対策課 義本氏

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成増厚生病院の先駆的なプログラムの報告では、子どもに会って支援の必要性を切実に感じたところがスタート。グループは子どもたちが自分だけじゃないと思える場、ほかでは言えないことを言える場。困ったらSOSを出してくれるようになった子も。プログラムを見て親が子どもへの影響に気づく。子どもとつながれると、親が断酒を続けていけることが多いように思う。などの現場からの報告が心に残りました。事前の保護者への説明、受診できる準備、参加者の把握と当日の安全な空間の確保、などのきめ細かなバックアップ体制もありました。

※ライターのYoさんとの取材記です
》アルコール依存症患者の子どもをサポートする取り組み─東京アルコール医療総合センター

 

ダルク女性ハウスの当事者の方の発表では、いつもは依存症を隠しているけど、ここでは、調子が悪いと言うだけでわかってくれて何の説明もいらない。(月1回の)プログラムに行けるという安心感。プログラムの場では、親の安心感を子どもも感じる。思春期くらいになると、子どもだけでも来る。例えば、シングルだとなかなか行けないキャンプや川遊びなどの遠出ができることが嬉しい。勉強をみてもらったり、他の大人が自分の子どもをみてくれる安心感。といった声が。
根っこから変えるのではなく、今のままやれることをやる。必要なタイミングで支援がとどくように……過去からの年表をいっしょにつくる話も印象的でした。当時に戻ってケアされたような感覚になるということばがありました。専門家をまきこんで連携が進んでいること。重い課題としては収監された母親と残された子どもという課題もつきつけられました。

 

中学生の小集団へのアルコール予防教育は、子どもの視点から作る予防パンフというとても興味深い実践報告でした!
約10名のプロジェクトチームで委員会活動(4回の課外授業)として参加してもらうというスタイルで、先生としてかかわるわけではないので、本音が出せることがいい。ゲーム要素やパッチテストの体験やロールプレイがあったり、本気で伝えたいということを、他の生徒に伝えるミッションで最後にリーフレットとして形になるとこまでセットだったり。随所に工夫があって、とても参考になりました。

板橋区>健康づくり支援>生徒期の健康支援パンフレット>平成23年度 STOP!アルコール~あなたの知らないアルコールの話~

「大切な人のお酒の問題で悩んでいませんか?」がさりげなく、しっかり、入っています。

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フロアとのやりとりでは、アルコール専門病棟をもたないクリニックでもできることは? 行政で取り組めることは? などなど。
お子さんの様子を尋ねる、子どもがついてきても読めるマンガや遊べるものがある、といった小さなことでも、子どもがウェルカムされている感覚がもてるのかなと思います。

学会で、子どもをテーマにしたシンポジウムが行われたことが嬉しく感じました。まだまだ少ないですが(お金や制度やマンパワーやバックアップ体制や…いろいろ足りない)、いろんな場所で、子どもの応援に力をいれている方の話からは元気をもらえます。ぷるすあるはならではの発信を工夫して、拡げていきたいと、モチベーションアップしました。貴重な機会をいただきありがとうございました。

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ブース出展ではたくさんの方にお越しいただきました。ありがとうございます! チアキのサインもとっても喜んでいただけました。

最後、アルコール編と発達凸凹編が完売になりました。お求めいただけなかったみなさま申し訳ありませんでしたm(_ _)m

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学会初日の 9/9 は妊娠中の飲酒のリスクを啓発する、国際FASD啓発デー。
オフ会で記念撮影しました。アディクション領域に取り組んでいる人や機関はまだまだ少ないですし、孤立しやすい分野でもあります。ネットワークがとても大切。つながりとみなさんの熱意を感じる素敵な時間でした。
ぷるすあるはとして進行中の保健室あんしんプロジェクトにも関心を寄せていただきました。第3弾のアルコール依存症編は10月スタートです。

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学会でご縁のあったすべてのみなさま、ありがとうございました。

素敵な学会を手づくりしてくださった大会長の米山先生、事務局のみなさま、本当にありがとうございました。