文部科学省は、2020年に決定された「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」をふまえて、子供たちが性暴力の加害者や被害者、傍観者にならないよう、全国の学校で「生命の安全教育」を推進するとし、2021年4月、教材と指導の手引きをサイトに公開しました。
道徳や保健体育などの授業が想定されていて、2023年度から全国の小中高校での活用を目指しているそうです。
教材は以下の6種類
・幼児期
・小学校低・中学年
・小学校高学年
・中学校
・高校
・高校卒業前・大学・一般
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公教育がこういった内容を取り上げていく動きは大事だと思いました。
関連情報
元養護教師で、現在はフリーの思春期保健師として性教育の現場にいるにじいろさんの記事も紹介します。教材の課題にもふれられています。
》水着で隠れてる場所だけじゃない…小中高生に伝えたい「性教育で一番大切なこと」
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『国際セクシュアリティ教育ガイダンス 科学的根拠に基づいたアプローチ』
ユネスコ編
明石書店
「性教育をすすめていくうえで世界のスタンダードとして定評のある手引きの改訂版。本書は、セクシュアリティ教育を人権、ジェンダー平等という枠組みの中で再認識し、若者にとっての利益が最大となる、「性と人間関係」についての包括的な学びを提供している。」
※UNESCOのWebサイトに日本語版PDFが掲載されています。
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福岡県では、条例(福岡県性暴力根絶条例)を制定。性暴力を根絶し、被害者も加害者も出さない社会、性暴力を許さず被害者に寄り添う心を共有する社会の実現に向けた取組を進め、教育・啓発のための取組として、児童・生徒・学生の発達段階に応じた啓発冊子・パンフレットを作成しています。(コンテンツ制作でコラボした、性暴力被害者支援センター・ふくおか監修)
》性暴力対策啓発冊子について
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ぷるすあるはの関連コンテンツ
性暴力被害者支援センター・ふくおかと共同で、子ども向け「境界線」についてのウェブページと動画を公開しています。体や持ち物などの物理的な境界線、きもちや価値観など心理的な境界線、性の境界線。目に見えないので普段の生活では意識することがありませんが、自分をまもるために、そして相手を守るために大切なこと。デートDV、性被害、加害、性行為における同意などのテーマを学ぶ際にも入り口となる概念です。
文科省の教材では、「距離感」と表現されています。
性暴力被害者支援センター・ふくおかのサイトでは、被害にあわれた方、そのまわりの方に向けたさまざまな情報発信をしています。
被害にあった小中学生、男性、LGBT向けのページもあります。
》サイトへ
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子どもの相談先