
1 ヤングケアラーって?
どれくらいの数の人がいるの?
ページにきてくれてありがとうございます。
「ヤングケアラー young carer 」は、家族のケア(care:世話、介護[かいご]など)を行っている、18歳までの子どものことを言います。
小学生や中学生もいます。
病気などをかかえている人と家族を、社会がサポートする仕組みが足りない、ないために、子どもに負担がかかっている状態[じょうたい]です。
ケアをしている相手は、親、祖父母、きょうだい…などいろいろで、 例えばこんなことをしています。

このホームページは、親が精神障がい[せいしんしょうがい]のときを主なテーマにしているので、そのとき起きやすいケアを書きました。
ほかにも、入浴やトイレの介助[かいじょ]、聴覚障がい[ちょうかくしょうがい]があったり日本語を話さない家族のための通訳[つうやく]など、いろいろあります。
2020年に埼玉県のすべての高校に調査をしたら、48,261人の回答なかで1,969人がヤングケアラーでした(4.1%)。
埼玉県におよそ2,000人。
25人に1人。なので…クラスに1人とか2人いる割合です。
言わないことが多いから見えないだけで、実は全国にたくさんのヤングケアラーさんがいます。
「ヤングケアラー 」という言葉を、使っても使わなくても、名乗っても名乗らなくても、どちらでも大丈夫です。自分で決めていいです。

2 どんなきもちもだいじょうぶ
家のことを、話しても、話さなくてもいい。



3 チアキのメッセージ(ヤングケアラーでした)
チアキは…このホームページを運営している「ぷるすあるは」という団体で制作を担当している看護師[かんごし]です。イラストを描いたり絵本を作ったりしています。

4 子ども時間をつくる知恵と工夫
子どもが子どもでいられる時間(子ども時間)は生きるエネルギーになります。
いろんな知恵と工夫の例
(取り入れられるかも、ちょっとやってみよう…と思うことがあれば試してみてください。今すぐにはできなくても、いつかやってみよう、など。)
・透明バリア(境界線とも言う)をもつ
・自分のスキなこと、時間、安心できるひみつ基地をもつ
・家のことを忘れて遊ぶ時間をつくる
・短時間でも自分一人の時間や空間を死守する
・手抜き術を活用する
・大人の力を使う
・制度やサービスを使う(ためにもいっしょに考えてくれる大人を見つける)
・ストライキを起こす
・全部てばなす
・部分的にてばなす
・家を出る
・どうにもならないことに怒りのエネルギーを使わないようにする
・自分をねぎらう
・どんなきもちもokにする etc
このページのなかにも工夫がかいてあります。


ぷるすあるはが、2019年につくった『生きる冒険地図』という本のなかのページです。ヤングケアラーさんの生きる知恵と工夫がつまった本です。
ごはん、学校生活、きょうだいのこと、SOSなど、ウェブ版を公開しています。2022年には「おたすけことてん」というアプリもつくりました。だれでも無料でダウンロードできます。(どちらも、リンク集からとべます)
5 相談先の情報

大人の力を使う工夫です。
話しやすい大人がいたら、まずは、身近な人に話してみるのもありです。
学校の先生、保健室の先生、相談室やスクーリカウンセラー、図書室、部活。塾や習い事、親せき、知り合いetc
『いっしょに考えてくれる大人を見つける』イメージです。
*
》ヤングケアラーについて|厚生労働省
子ども、ヤングケアラーの相談窓口、その他相談先や情報検索サービスの紹介があります。
ヤングケアラー当事者・元当事者同士の交流会、家族会などの情報ものっています。
*
》子どもがそうだんできる電話や場所や役所の情報(子ども情報ステーション内)
*
こまったときカード
こまったときに電話したり、行ったりできる場所の決めて、書いておくと少し安心です。

例)

6 リンク集
》生きる冒険地図[ウェブ版]のページへ
毎日の生活をサバイバルするのにつかえる「工夫と知恵」をかいたイラストブックです。主人公は、中学生のミル、小学生のイルのきょうだい。
》事典アプリ「おたすけことてん」
毎日の生活をサバイバルするのにつかえる「工夫と知恵」をつめこんだアプリです。iOS/Android版があります。無料でダウンロードできます。
》小学生のみなさんへ
お父さんやお母さん、家族のだれかが、具合がわるかったり、こころの病気かもしれない…。そんな中で、いろいろな工夫をしながら生活しているあなたが、少しでも気持ちがラクになったり、心配ごとがへったり、安全にすごせるように作ったページです。
》中高生のみなさんへ
親や家族がこころの病気のとき、病気かわからないけれど具合がわるい…そんな中高生の人へ情報をとどけているページです。
》PDFダウンロードページ
「ヤングケアラーさんのきもちはいろいろ」「ヤングケアラーってこんなことしてる」「ヤングケアラーのみなさんへ(チアキのメッセージ)」
》【まとめ・リンク集】ヤングケアラー支援をめぐる最近の日本国内の動き(2015~2022)
》高校生です、親を精神科に受診させたいです…ー精神科受診Q&A
病院を受診しない…という相談に、精神科看護師のチアキが答えます。
》親が精神疾患をかかえている子どものための絵本(一覧)
絵本のリストです。図書館にあるかもしれません。リクエストすることができます。動画がyoutubeに公開されているものもあります。
*
外部サイト
》ヤングケアラーについて|こども家庭庁
相談窓口、その他相談先や情報検索サービスの紹介もあります。
》Young carer Portal(ヤングケアラーポータル)|一般社団法人ヤングケアラー協会
各地の自治体や支援団体などで行われている取り組み、トピックス、当事者の方の体験などがのっています(おもに支援者の方に向けた情報です)。
》ヤングケアラーハンドブック「ヤングケアラーってなに?」(埼玉県作成)
高校生編、中学生編、小学生編の3種類があります。
サイトでPDFを見ることができます。
》埼玉県ケアラー支援計画のための ヤングケアラー実態調査結果
高校生の25人に1人がヤングケアラーでした、という埼玉県の調査結果が公開されています。
》日本ケアラー連盟ヤングケアラープロジェクトのページ
日本で、ヤングケアラー さんの支援を広げて、とどけようと活動されています。
7 若者ケアラーさん
18歳から、だいたい30歳代までのケアラーさんのことを、若者ケアラー、といいます。
18歳をすぎても、それぞれの年代で、いろんな悩みがでてくることがあります(進学、就職、仕事、恋愛、結婚、子育てetc)
ケアの内容は、ヤングケアラーと大きくかわりませんが、責任がより重くなったり、年齢とともに選択肢の幅が大きくなって、まわりとの違[ちが]いにかえってしんどい…という人もいます。若者年代から新たにケアがはじまる人もいます。
「年齢を区切ることなく、ケアを担う幼い、若い年代のケアラーたちとつながり、力になりたいー」という思いを込めて『子ども・若者ケアラー』という言葉を使っているところもあります*。
*『子ども・若者ケアラーの声からはじまる ヤングケアラー支援の課題』斎藤真緒,濱島淑恵,松本理沙,公益財団法人京都市ユースサービス協会(編))
*
》ヤングケアラーについて|厚生労働省
若者ケアラーさんが相談したり集える場の情報などものっています。
》日本ケアラー連盟ヤングケアラープロジェクトのページ

さいごまで読んでくれてありがとうございます。
