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【まとめ・リンク集】ヤングケアラー支援をめぐる日本国内の現状(2015~)

【まとめ・リンク集】ヤングケアラー支援をめぐる日本国内の現状(2015~)
2020年9月19日 pulusu

「ヤングケアラー」とは、家族の介護を行う、18歳未満の子どもをさします。
2018年度子ども・子育て支援推進調査研究事業による「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」では、もう少し踏み込んだ記述となっていて…

 

年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、本来、大人が担うような家族の介護(障がい・病気・精神疾患のある保護者や祖父母への介護など)や世話(年下のきょうだいの世話など)をすることで、自らの育ちや教育に影響を及ぼしている 18歳未満の子ども

と定義しています。
ヤングケアラー支援をめぐって、最近、日本国内でさまざまな動きがあります。ネット上で読める報告書や記事を中心にコラムにまとめました。

 

更新日 2021年4月14日

 

目次


1. 日本ケアラー連盟ヤングケアラープロジェクトによる「教員から見たヤングケアラーの状況の調査」(魚沼市・藤沢市)2015,2016 /「大阪府の公立高校生の調査」2016

2. ヤングケアラー に関する新書 2018,2020

3. 「子ども・子育て支援推進調査研究事業」による調査・まとめとガイドライン案の提案、厚労省の通知 2018-2020

4. 全国の自治体で初めての条例制定・埼玉 2020/埼玉県ケアラー支援計画のための ヤングケアラー実態調査結果[NEW]

5.メディアでの特集など

6. ぷるすあるはの関連ページ


 

1. 日本ケアラー連盟ヤングケアラープロジェクトによる教員から見たヤングケアラー の状況の調査(魚沼市・藤沢市)

 

2015年 新潟県魚沼市
2016年 神奈川県藤沢市
教育委員会の協力をえて、小中学校・特別支援学校の全ての教員を対象に、調査が行われました。

》ヤングケラー支援のページ

調査結果が公開されています。
また、ページでは、ヤングケアラーとは?ヤングケアラーがしていること、など基本的な知識を得ることができます。
イギリスのヤングケアラー調査(2003)の報告書、要旨の日本語訳も掲載されています。

》日本ケアラー連盟ヤングケアラープロジェクトのページ

高校生のヤングケアラーの実態調査

大阪府の公立高校10校が協力した、高校生自身の認識に基づいて把握した調査(分析対象は5,246票)で、ヤングケアラーと考えられる高校生の割合は5.2%でした。ケア役割が常態化・長期化しつつあるケース、負担が大きいと考えられるケースも一定数いることが示唆されています。

濱島 淑恵 宮川 雅充. 高校におけるヤングケアラーの割合とケアの状況 -大阪府下の公立高校の生徒を対象とした質問紙調査の結果より-. 第65巻第 2 号「厚生の指標」2018年 2 月 

http://www.hws-kyokai.or.jp/images/ronbun/all/201802-04.pdf


2. ヤングケアラー に関する新書の出版

 

『ヤングケアラー ー介護を担う子ども・若者の現実』
澁谷智子 著,中公新書,2018

 

日本で、ヤングケアラー支援の分野を牽引している澁谷さんの著書。
ヤングケアラー の現状について、調査データ、当事者の方の声、海外の取り組み、現在の取り組みが紹介されています。

》中公新書の案内ページ

『ヤングケアラー わたしの語り 子どもや若者が経験した家族のケア・介護』
澁谷智子 編,生活書院,2020/10/31

新刊がでます!


3.「子ども・子育て支援推進調査研究事業」による調査・まとめとガイドライン案の提案、厚労省の通知

※報告書の全文がウェブ上に公開されています

 

2018年度
「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」

厚生労働省による、初の全国規模の実態把握調査です。
ある程度ヤングケアラーの問題が顕在化されている可能性が高い、要保護児童対策地域協議会(以下、要対協)で登録されているケースについて、各自治体へアンケート調査が行われています。+一部の自治体・支援団体・当事者等へのヒアリングを実施(支援団体へのヒアリングに、ぷるすあるはも協力しています)。

結果、要対協におけるヤングケアラーという概念を認識している割合は3割弱にとどまり、ヤングケアラーという概念を認識している要対協でも、ヤングケアラーの実態を把握している自治体や、支援を実施している自治体は限られていることが確認されました。
把握している子どもの状況についての記述もあります。ヤングケアラーの4割以上が、1日平均5時間以上、介護や世話を行っ ており、また、ヤングケアラーの3割以上が学校にあまり行けていない(休みがち)とい った状況にありました。

》報告書のページへ

 

※2019年7月
この調査結果をふまえて厚生労働省から通知が出されています
「要保護児童対策地域協議会におけるヤングケアラーへの対応について」

》通知のページへ

 

2019年度
「ヤングケアラーへの早期対応に関する研究」

「ヤングケアラー」という概念を認識している要対協が大幅に増加 しましたが、「ヤングケアラー」と思われる子どもの実態把握が難しいと考える要対協がまだまだ多いことが挙げられています。
2019年度の研究では、要対協をはじめとする子ど もと関わりのある関係者が過度な負担なくヤングケアラーを早期発見するためのアセスメントシート(案)を作 成するとともに、ヤングケアラー支援において必要とされる視点や、アセスメントシート(案)の活用方法、今後 の取組みの参考となる支援事例や研修プログラム等を整理したガイドライン(案)が作成されています。

》報告書のページへ

ヤングケアラーの早期発見・ニーズ把握に関するガイドライン(案)

※上記「早期対応に関する研究」のリンク(報告書)につづいて公開されています

ここではアセスメントシートを紹介しましたが、ガイドライン案に、なぜ支援が必要か、アセスメントの視点と方法、その後の支援へのつながり、ヤングケアラー 支援における留意点(重要!)などが詳しくまとめられています。

NEW

厚生労働省と文部科学省による、ヤングケアラーの実態に関する初の実態調査
中学生の5・7%(17人に1人)、高校生は4・1%(24人に1人)に、世話をしている家族がいました

》ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム第2回会議資料( 2021.4.12 )


4. 全国の自治体で初めての条例制定、埼玉県の動き

埼玉県ケアラー支援条例(2020年3月31日)

》条例のページへ

以下、基本理念と教育機関の役割から、ヤングケアラー に関する記述を抜粋します

 


(基本理念)

第三条

3  ヤングケアラーの支援は、ヤングケアラー としての時期が特に社会において自立的に生きる基礎を培い、人間として基本的な資質を養う重要な時期であることに鑑み、適切な教育の機会を確保し、かつ、心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られるように行わなければならない。

(ヤングケアラー と関わる教育に関する業務を行う関係期間の役割)

第八条

ヤングケラーと関わる教育に関する業務を行う関係期間は、その業務を通じて日常的にヤングケアラー に関わる可能性がある立場にあることを認識し、関わりのある者がヤングケアラー であると認められるときは、ヤングケアラー の意向を尊重しつつ、ヤングケアラー の教育の確保の状況、健康状態、その置かれている生活環境等を確認し、支援の必要性の把握に努めるものとする。

2 ヤングケアラー と関わる教育に関する業務を行う関係期間は、支援を必要とするヤングケアラー からの教育及び福祉に関する相談に応じるとともに、ヤングケアラーに対し、適切な支援期間への案内又は取次その他の必要な支援を行うよう努めるものとする。


埼玉県ケアラー支援に関する有識者会議

第1回会議(2020.6.8)、第2回会議(2020.8.6)の資料、議事録が公開されています。

》有識者会議のページへ

※ヤングケアラー実態調査が2020年に実施されます
調査対象・数:県内の高校2年生 約55,000人(回収率目標80%)

↓↓

》埼玉県ケアラー支援計画のための ヤングケアラー実態調査結果1(11/25)

2020年に埼玉県の全高校の調査で、48,261人の回答のうち、1,969人がヤングケアラーでした。4.1%。25人に1人。


5. メディアでの特集など

 

毎日新聞で特集を組んで記事を公開しています。(会員限定記事です…)
ヤングケアラー取材班ツイッター @youngcarers_mai

》ヤングケアラー~幼き介護

NHKハートネットの特集記事です(公開日:2018年10月26日)

》子どもが家族をケアする時代 第1回 ヤングケアラーって何?

6. ぷるすあるはのヤングケアラー関連ページなど

 

ヤングケアラー のみなさんへ

ヤングケアラーさんへ、メッセージや工夫を届けているページです。

》ヤングケアラー のみなさんへ

ヤングケアラー 支援に関する座談会記事

》ヤングケアラー支援~小学校低学年の頃から「助かった…」という経験値が積み重なるように

『生きる冒険地図』(学苑社,2019)

身近にたよれる大人がいない中学生ミルと小学生イルのきょうだいが主人公。ヤングケアラー さんの生きる知恵を工夫が詰まったイラストブックです。子どもが自分の時間をつくる、家事、きょうだいの世話、大人とのつながり方、相談先情報etc
一部のページをサイト上でも公開しています。

》生きる冒険地図[ウェブ版]

 

チームクリフ(TKLF)

精神障がいのある親と暮らす子どもへのチーム学校を基盤とした支援モデルの開発研究会。科学研究費補助金をうけて、学齢期の子どもへの支援を考えるための、養護教諭等、学校関係者を対象としたワークショップを開催、調査研究にもとづく情報発信などを行います。ヤングケアラーの支援とも重なるテーマです。
ぷるすあるはもメンバーに参加しています。

》チームクリフのページへ

イベント参加レポート

》1/27(日)]子ども・若者ケアラー(ヤングケアラー)についての事例検討会ーあんしん子育てサポートプロジェクト2018

》[参加レポート] ヤングケアラー・若者ケアラー支援者向けシンポジウム2018年8月6日

》[お礼とご報告]ヤングケアラーへの支援を考える─あんしん子育てサポートプロジェクト2016