13 マイペースはセルフケアなのか?

こんにちは。おがてぃです。ちょうどこのコラムを書いているのがゴールデンウイーク明けなので、はたして長期休みを自分はマイペースに過ごせただろうか?と振り返りながら書いています。あまり遠出もせずに家でのんびり過ごしたり、家族とカラオケに行ったり、近所でご飯を食べたりしたくらいなので割とマイペースだったのではないかと思ったのですが、その時ふと「スローペースなのが結局はマイペースということなのか?」ということがちょっと気になりました。

普段相談を受けていると自分のペースが乱れているという方は、だいたい周囲のハイペースについていくことが大変で悩[なや]んでいるということが多い気がします。学校での勉強や会社での仕事など、自分のキャパを超えてさまざまなタスクをこなさないといけないので、それがしんどくなってしまったと語ってくださる方が多くいます。

また友人やパートナーとのつきあいに関していうと、遊びや外出などのペースが合わず、だんだんと息苦しくなってしまって…と語られる方もけっこういます。そんな時はなるべく率直に自分の気持ちを伝え、その上でどう付き合っていくかを話し合うということが求められるのですが、なかなか言い出しにくいんですよね。だいたいアクティブな方に合わせるというのが風潮[ふうちょう]としてあり、これは勉強や仕事においても同じかなと思います。

そう考えるとハイペース気味になっているのをゆるめて少しスローペースにするのがマイペースに近づく…ということが多いので、マイペース=スローペースと捉[とら]えることが多いのですが、実際にはそればかりではないと思います。

例えば、ADHDの診断[しんだん]のある方で、日々仕事や子育てで生活がしっちゃかめっちゃかだったので、どうにか立て直そうといろいろと構造化したり、見通しを持てるよう工夫をしたりして、だんだんと落ちつきを取り戻していった人がいました。

そろそろ相談も終結かなと思っていたのですが、ある日の相談で「なんだか落ち着かない」とお話しされ、見るからに元気がなさそうだったので何があったのかいろいろ質問してみたのですが、仕事も子育ても順調そうで大きな問題はなさそうでした。

いったいどういうことなんだろうと首をひねっていたら「なんというか…退屈[たいくつ]なんです」とお話しされ、あぁそうか、この方にとって生活が上手く回るということは日常がルーティン化してしまい、刺激[しげき]が少なくなってしまったということだったんだということがわかりました。そのため、自分の今後やりたいことなどを検討して、資格の勉強や海外での仕事にチャレンジなどするということをしました。僕からするとちょっと大変なんじゃないかなぁと思うのですが、ご本人としてはとても充実[じゅうじつ]していそうだったので、まぁよいかという気がしました。

このことを思い出して、何事もゆっくりなばかりがマイペースではないのかと気づいたのですが、ふと思い返すと子育てもそういうことが多いかなと思いました。子どものペースに合わせていると、自分の思うペースで物事が進まずについイライラしてしまうことがありました。この場合はもっと早いペースが自分の求めているペースだからイライラするのだろうと思います。面白いのは、子どもとつきあっていると「このペースもまぁいいか」と思えることもあって、なんというか自分の中でのペースの幅[はば]が広がったなぁという感じがしています。ペースというのは強弱をつけてもよいし、場合によって使いわけてもよいんだなと気づきました。

そんなわけで、マイペースというのはいろんなペースがあってもよいので、スローペースばかりがマイペースではないというのが今の僕の理解になります。
以前書いたように、マイペースというのは「自然体」であると思うので、その人にとって楽で、安定していて、持続的な状態であれば、早くても遅くても良いのだと思います。この辺りはたぶん環境によっても異なるし、その日のコンディションなどによっても変わるのではないかと思います。このあたりはもう少し次回も掘[ほ]り下げてみたいと思います。

》14 スローペースばかりがマイペースなわけではない

心理士おがてぃの勝手にコラム「マイペースに生きる」

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