最後に~おがてぃの思うこと〜おがてぃのゲートキーパーの話~その7

最後に~おがてぃの思うこと~
〜おがてぃのゲートキーパーの話〜 その7

だいぶ間が空いてしまいましたが、ゲートキーパーのコラムの最後として僕が思っていることについて少し書きたいと思います。

※相談先、身近な人を自死でなくされた方のサポートの情報をこのページの最後に掲載しています

今回ゲートキーパーのコラムを書こうと思ったのは、僕なりに今のこの社会に対してもう少し働きかけていきたいと思ったからです。
僕の視点からになりますが、基本的に世の中というのは少しずつ発展していっていると思います。
いろいろなんやかんやとありますが、例えば以前より児童虐待やDV、またハラスメントという概念が浸透してきたり、男性の育児参加も増えてきているので、まだまだではありますが人と人との関わりが少しはフェアになってきていると思っています。
また、インターネットの発展から様々な人とつながれるようになり、やりとりができるようになったので、狭い世界から飛び出して、いろいろな価値観に触れることができるようになったのも良いことだと思います。
物価高や貧困の問題もありますが、今の日本では飢饉の問題などで飢えることはなく、犯罪率も下がっていることを考慮すると、まったく悪いことばかりではないなと思っています。
ただ、発展と同時に新たな問題が生じるようになっており、少子高齢化や収入格差の拡大、不登校数の増大からブラック企業での就労、はてはSNSでの炎上まで、以前よりも生き辛くなっていたり、過去から続いている問題も「十分よくなった」と言えるまでには、まだまだ先は長いように感じています。

そういった社会の中で自死された人というのは、様々な生き辛さを抱えていた人ではないかと思います。仕事やプライベートで関わったことのある自死された人は、その生き辛さが傍から見てもわかる人もいれば、全然そうは見えなかった人もいて様々です。でも、多くの人はそうだったのではないかと思い、そしてそれはその方のせいばかりではなく、環境や社会との相互作用の中でどんどんと膨らんでいったことなのではないかと思います。

そのように考えるといろいろ絶望的にも思えるのですが、逆に相互作用であるのなら、よい働きかけがあることでそういった選択を少しでも減らせるのではないか、そう思って今回コラムを通じてゲートキーパーの普及をしていきました。

その後、僕個人としては研修や動画発信など少しでも辛さを感じている人が、人とのつながりを感じることで気持ちが和らぐ機会が作れるようにと取り組んできました。
果たしてそれがどのくらい役に立ったのかはわかりませんが、ちょっとでも誰かの何かになれていれば良いなぁと思っています。

このコラムはいったん終了ですが、また何か大切だと思うことがあれば、書いていきたいと思います。

》厚生労働省ホームページ
》政府広報オンライン


シリーズ目次

1.ゲートキーパーって何?
2.「死にたい」と思っている人の気持ち
3.ポイント①「気づき」
4.ポイント②「傾聴」
5.ポイント③「つなぎ」
6.ポイント④「見守り」
7.最後に~おがてぃの思うこと~

おがてぃ
臨床心理士・公認心理師

 

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身近な方を自死で亡くされた方の相談先などの情報

》遺されたご家族へ ―自死遺族の方へ―

厚生労働省|こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト内)
遺族のつどいの情報、弁護士による 電話相談(自死遺族ホットライン)、臨床心理士による電話相談などが掲載されています。

》NPO法人全国自死遺族総合支援センター<グリーフサポートリンク>

自死遺族相談ダイヤル(自死遺族のための電話相談)を行なっています。
全国の身近な人を自死で亡くした方のつどいの情報などを掲載しています。

 

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