「医療でできることはもっとあるから!」 熱意と戦略とチームで子育てに伴走[ばんそう]する函館中央病院の小児医療
函館中央病院は、病床数527床、18の診療科をもつ総合病院で、道南唯一の総合周産期母子医療センターを有しています。
2018年の分娩数は724件で、これは道南全体の出生数のうちのおよそ1/3にあたります。そのうちNICU入院が170件、院外出生のNICU入院が62件でした。医療圏[いりょうけん]は、人口でいうと約40万人、病院までの通院時間が車で2-3時間と、かなり広い地域をカバーしています。
コントロール不良の身体疾患の合併、中学生年代での妊娠、DVで逃げている方、連れている子どもの面倒がみられない方…など、母体、児、環境面のさまざまな背景をもつ妊娠出産に対応しています。今回、虐待対応から予防、子育て支援へとあゆみを進めてきた取り組みについて、小児科チームのみなさんにお話をお聞きしました。
参加メンバー
小児科医 石倉さん
周産期・小児担当ソーシャルワーカーの藤井さん、岩城さん
病棟看護副師長 齊藤さん
病棟保育スタッフ 谷さん
(取材は5月下旬、オンラインツールで行いました)
産婦人科、周産期センター、NICU、小児科外来、小児病棟、ぐるぐるつながりながらやっています
(小児科医 石倉さん)
函館中央病院は、総合周産期母子医療センターの役割を果たしていて、母体、児、環境面のさまざまな背景をもつ妊娠出産に対応しています。
妊娠期から、「病院や通院がおっかなくない、助けてもらえる、子育ても助けてもらえる医療機関」と認識してもらうことを目指しています。そこから、医療機関が信頼できるなら、医療機関が紹介してくれる保健師さんも大丈夫かも、保育園も大丈夫かも…と、地域のいろんなサービスにつながっていってくれればと思っています。
なので、妊娠のときからかかわります。妊婦さんが紹介されたら、産婦人科外来で助産師さんがかなり踏み込んで話をききます。覚醒剤を使っていたとか、刑務所に入ったことがあるとか、今でもたまに使っているとかの話が出てくることもあり、その際にはそこをどう支援するかを一緒に考えますし、今の夫ではない子をみごもっているとか…そんな相談が入ってくることもあります。みんなで作戦会議をして考えます。
この作戦会議の背景にあるのは、2010年に立ち上がった「院内児童虐待防止委員会」(現:こどもとおとなの権利擁護[けんりようご]委員会)です。最初は、虐待のあった子を児童相談所(以下、児相)や警察につなぐことをメインでやっていましたが、6-7年くらい前から、何かが起きる前の予防が中心となり、妊娠期からのかかわりや支援について、院内検討会で毎週話し合っています。
特定妊婦とは、出産後の子どもの養育について、出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦のこと。
チャート(石倉さん提供)は、支援を必要としている妊婦さんへ、院内で取り組んでいること、患者さんや情報を含めた全体の流れです。
小児科医の私は…
妊娠期のうちに、「生まれる子どもの担当になります、よろしくお願いします」と会いにいくこともあります。信頼するのに時間がかかるお母さんは、妊婦のときに何度も会って、周産期センターにも行って会って、生まれてからもまた会って、と準備します。
お産のときには、周産期センターの助産師さんや産科医も助けてくれます。例えば、いいタイミングで「この状態では、まだ退院はできないよ」と小児科につないでくれることも。なかには、赤ちゃんがNICUに入ることもあり、NICUのスタッフもチームに入っています。
他の産科で生まれてから赤ちゃんだけがNICUに搬送されてくることもあります。面会に来る様子から少しずつ把握をしていきますが、妊産婦のときのお母さんの様子がわからないため、家族力の把握[はあく]が一番難しいです。
毎週の作戦会議では、NICUから家に帰す段階でどういう支援をするか、退院するまでにあとどんな情報が必要なのかを確認します。
・こういうところが難しそう、こういう課題があるね
・DVがあるかも…
・経済的な問題がありそうだから支払い相談を早めに入れておこう
・保健師さんに上の子はどうしているか聞いておこう
などいろいろ準備をします。
退院前に困りごとを実感・共有したり、一歩ずつ練習ができる’母児同室入院’
NICUからそのまま退院せずに、小児病棟で、数日から一週間くらい、母子で過ごす母児同室入院をすることもあります。
NICUだけだと、「(母子支援サービスなどは)要[い]らないです、大丈夫です」と言っている方にも、実際に母子で過ごしてみて、困りごとを実感されると 「やっぱりヘルパーさん入れた方がいいですね」などの提案ができるようになります。
ミルクを作るのに、「何杯か数えていて…忘れちゃった」となるお母さんには、最初は、準備や洗うことはスタッフがやって、お母さんはミルクを数えることからやります。どうやったら覚えやすいか、一歩ずつ一歩ずつ、お母さんにあわせて。一人でできるようになることを確認して、できるようになってから退院ということを小児病棟でやっています。
「飲まない」という困りごともよくあります。場合によっては、赤ちゃんの飲む力が弱いこともあるため、病気がないかを評価したり、口にあった哺乳瓶[ほにゅうびん]を選んだりします。「泣かせていても死ぬわけではないから大丈夫だよ」ということも伝えます。
毎月の小児科外来で、小さい問題を、小さいうちに解決
今は予防接種の種類がすごく増えて、予防接種に検診と、毎月のように来てもらうことで、小さい問題を小さいときに解決することができます。
例えば、ミルクの量をどのタイミングで増やすか? 箱に書いてある通りの量で増やしていくわけではないし、赤ちゃんの様子から考えるけど、赤ちゃんのサインの読み取りが難しいこともあります。離乳食をどのタイミングで口に入れたらよいか? ミルクを出されるとイライラしちゃうこともあります。
感染症で入院したときに、体調が良くなったらついでに離乳食のアドバイスをしてみようかといった視点を看護師や保育士に伝えます。子育ての伴走をしていると、そういうことが見えてきます。最近は、トイレトレーニングにも取り組もう、と話しています。
ちょっと心配だなというお産に伴走していたら、家族全体のいろんな困りごとの相談がでてくるようになりました。産婦人科、周産期センター、NICU、小児科外来、小児科病棟で、ぐるぐる、みんなでつながりながらやっています。
昔は100点、今は30点くらい
―石倉Drからも自分ひとりでやっているのではなくチームで…ほとんどほかのスタッフが支えているところもあるという話もありました。多職種のみなさんの動きも教えていただけたらと思います。
(医療福祉相談室 ソーシャルワーカー(SW) 藤井さん)
毎週の作戦会議で、産科外来や周産期センターから、なんかこの人はひっかかるね、という人は、出産したあとも伴走しつづけています。なにもないこともあるけど、ライフイベント…離婚、再婚、入園、入学etc…があったら、何かが起きやすい人たち。小児の担当になって、3-4年ですが、気づける距離にいつづけるようにしています。
(小児病棟副師長 齊藤さん)
これからもしかしたら何か起きるかもしれない、支援が必要な親子が入院した際には、病院のルールでだめだということでも、ちょっとokにして、「病院の環境があなたのことを受け入れますよ」と伝わるようにしています。はじめは、ありのままの状況を受け止めて、どんなに小さいことでも…例えば、バスタオルをまけた、ミルクをつくれた、と本当に小さいことからほめていって、できないところはできるようにもっていくことを心がけています。関係性ができてくるとルールも守れるようになったりします。
こんなふうに言っていますけど… 何年か前までは病棟看護師も全然できていなくて…。小児病棟にくるまでは、「お母さんがやらなきゃね」という「お母さん」のイメージがあって、それでお母さんのダメなところばかり目について指摘していました。
(石倉さん)
以前は、病気なんだから、病気の治療をきちんと遂行[すいこう]することが子どものため、と思っていました。「どこまで譲[ゆず]れるか…」なんて考えられなかったです。
一刻、命を争うような状況でなければ、なるべく子ども、親御さんも参加できる、納得できる治療になるように、本人のタイミングにあわせたり、テーラーメイドで医療を少し変更してやっていってもいいかとなっています。
(病棟保育士 谷さん)
病棟では、お母さんや子どもとかかわる時間を一番多くいただいています。大きい子だと中学3年生くらいまで。病気と関係ないことでも、ベッドサイドで困りごとを話してくれたり、立場がちがうと話してくれることもあるので、そういうところを拾えるように。私ひとりでは解決できないので、看護師さんや先生につなげたり、なんとか力になれるようにと頑張っています。
(石倉さん)
病棟の飾り物を子どもたちと一緒に作ってもらっています。作ってもらった物が飾ってあると子どもたちも嬉しい!
(オンラインの取材中の雰囲気からも、とても賑やかでチームワークがよい様子が伝わってきました。ほんとは、もっと参加したいメンバーさんがいたとのこと… !)
「ゆるっとこそだて」も壁にプレゼンできればいいよね、と話をしています
離乳食だって、作ってもいいし作らなくてもいい、買ってもいい。自分のご飯だって準備できてないお母さんもいて、そしたら買った弁当にちょっとお湯を足してやわらかくしてそれでいいんだよ、自分がやれるなかでやったらいいよ、と伝えています。
片付けが苦手なお母さんが、交換したおむつを、食事をとる台に置いてたりして、昔は「えー」って言ってたけど、今は「おむつを変えたのが偉[えら]い、いいよいいよ」って。
(齊藤さん)
昔は100点をめざしていたんですけど、今はだいたい30点とか。
はじめての入院の目的はヘルプサインを出せること。その練習をしていってほしい。助けてって言える環境をいかに作るか。私たちだけでなく、家に帰ったら、外来で、そして地域に出せるように。
「子どもをちょっとみていてください」というのも最初は全然言えないです。こっちから、「預かるよー」と言って、夜預かったりして、そこから(お母さんが)こちらに言えるにようになるのが目標かなと思います。
子どもが泣いているときにお母さんが声をかけていたら、「いいねー」と声をかけて、10点くらいのところからほめていきます。看護師はどうしてもバタバタしているので、そこを保育士が全部拾ってくれて、助かっています。
(SW 岩城さん)
成人が患者の病院からうつってきて1年です。産婦人科外来から、ちょっと気になる妊婦さんがいるんだけど、一緒に話をきいてもらえないかな、何か相談がありそうなんだけど、と声がかかったりします。つないでくれたバトンを、早い段階で、周産期センターや小児科に渡せるように、と思っています。
(石倉さん)
いろんな話を整えたり繋いでくれたり、大人のことをわかってくれているので、支援の幅が広がっています。
医療福祉相談室が中心になって、多胎児[たたいじ:ふたご、3つ子など]のサポートもテーマにとりあげています。
保健師さんの家庭訪問のアドバイスで、多胎の子育ての大変さが想定されていないことが多いという話をお母さんたちから聞くこともあって。バギーひとつにしても、どんなタイプがよくて、どこで購入するか、出産してからだともう探せる余裕がないし、早産になることも多いので、その前に情報提供しないといけません。
私たちも学ばないといけないなと、多胎のサポートを他の地域でどう支援しているか調べたりしています。
かかわりに統一感がもてるようになったのは『CARE*』のワークショップをうけてから
―2010年の院内児童虐待防止委員会の立ち上げから、予防、子育て支援へと歩みを進めて、研修にも、積極的に戦略的に取り組まれていると感じます。
(石倉さん)
『CARE』のワークショップを何回もやってもらっていて、受講している人が院内に100人くらいいます。周産期の助産師さんも、小児科外来も病棟もSWもNICUのスタッフも受けています。
かかわりに統一感がもてて、作戦でこういう関わり方をしているとわかるので、みんながたたみかけるように、いいことを言います。
手段が手にはいったから、少しリラックスして、「10点でもいいや」とやっていられます。
*CARE (Child-Adult Relationship Enhancement:ケア)は、子どもとの絆を深め、あたたかい関係を築く際に大切なコミュニケ―ションのスキルを、大人が具体的に、かつ楽しく学べるように工夫されたプログラム。
CAREで使いたい3つのPは<Praise 具体的にほめる・Paraphrase くり返す・Point Out 行動を言葉にする>。(ページの最後にリンクあります)
―DV支援を行なっているレジリエンスさんや、松本俊彦先生の自傷行為についての講演。ほか、コラボ、ボンドプロジェクト、ライトハウスなど、さまざまな人を講演にお呼びしてきたとのこと。
それまではリストカットの痕があっても、見えないふりをしていました。
今はちゃんと聞くし、会話の突破口になることもあります。
思春期の子で、(つながりの)凧糸を切ってしまった子も何人かいて…反省もあって…。
すぐに何かしてあげられるわけではないけど、頼れる大人がいない子に、「本当に困ったら来て。24時間365日来ていいよ、病院で確保するから」と伝えています。
DV被害で、病院でかくまって裏口からシェルターに逃したお母さんもいます。
(暴力をうけて)骨折したお母さんには、昔は知識がなくてできてなかったけれど、今なら、写真をとって証拠になるものを残して、「今は警察に行きたくなくても、あとで行くとなったら病院に写真があるからね」と伝えています。ちょっとずつ知識が増えてきました。
(齊藤さん)
思春期は難しいですね…。今年は思春期に取り組もうって言ってるんですけど。
8-9-10歳くらいまでに来てくれるとどうにかこうにかつながれるけれど、それをこえると、子どもも親も難しくて…。
(『生きる冒険地図』より。ダウンロード素材は院内にも掲示いただいているそうです。)
よかったフィードバックはそのつど現場に返す
(石倉さん)
2年前に、(大会長として)日本こども虐待医学会 函館大会をこのメンバーみんなを巻き込んでやりました。準備がすごく大変だったけれど、一生懸命わかってくれようとしていました。小児科だけではなく、形成外科やリハビリなどもかかわってくれました。そのエネルギーで、車輪がまわるようになってきました。今は、ちゃんとやっていないと私が怒られます。
―親子に必要なことを次々と取り入れて、実践されているところ。熱意、エネルギーがすごいです。巻き込む力も、巻き込まれる力も。
(齊藤さん)
最初は、看護師たちは、エネルギーを使うので、あまり乗り気ではなかったんです。
それが、2年くらいやっていたら、子どももお母さんも成長している姿がみえてきました。被害や何かが起きるよりも、予防した方が絶対にいい。子どもにとっても親にとってもそれが一番。
昔は考えられなかったことも、今では当たり前にやっています。
(石倉さん)
私は、最初から、最後までを見ることができます。
今日の出来事ですが、あのときにNICUで頑張って小児科につないでくれたことで、半年後の今日、病院に来てくれて、なんとか家族で頑張ってやっている姿がありました。
よかったフィードバックはなるべくその都度現場に返します。
虐待通告もそうです。あのときに、みんなで見つけたことで、その子が今救われていたり、親との関係性の修復が一歩進んでいたり。
「またケガしてきた…」と、勝手にこちらが裏切られたように感じて傷つくこともあるけれど、私たちがやったことに全部見返りがあるわけではないので、それは求めないで、いいことがあったらラッキーと思います。
―チームがいい雰囲気なのは、お母さんたちも安心すると思います。だれかがだれかに頼る。お母さんも私も頼っていいと感じられるのではないかと思います。チームって大事ですね。
(齊藤さん)
助けてを言えない人の多くは、助けてもらった経験がなかったり、助けてと言ったときに無下にされてもう頼れない…となった経験をお持ちです。
助けては言えなくても、何か言ってくれたらヘルプサインだと思って、「言ってくれてありがとう」「教えてくれてありがとう」を言うようにしています。自分で言うことで責める気持ちも減ります。
しかし、若いスタッフも同じ感覚をもつのは難しいとも感じています。
ー病棟看護師が新人で入職したときに、『ゆるっとこそだて応援ブック』を読んでもらっているそうで…ありがとうございます。
お母さんたちのヒントにもなるし、支援する側の看護師にも、伝え方のヒントになったりしています。
バトンは、あそこでも、ここでも、地域でいくつも持っているように
― 院内でぐるぐる連携しているお話をお聞きしてきました。院外とのつながりはどうでしょうか。
(石倉さん)
お母さんが感情のコントロールが難しいんだけど…とか、子どもが重い病気をもっているけれど通院が滞っているとか…。地域からの相談が入ることもあります。
課題に気づいてくれて、そこではフォローが難しい、と言ってくれたら、「じゃあ、こっちでなんとかするから、こちらに送ってください!」と伝えます。いろいろ作戦をたてて、ここからをまた地域に頼んだりしながらと、頼まれれば全力でやっています。
児童相談所へ連絡して、そこから、子どもが一時保護所、養護施設や乳児院、里親さんのところへいくこともあります。もうこれは親元から離した方がいいですと、自分が意見を言うこともあります。その子どもたちが、そのあとどういう生活を送っているか、家族とどうやって交流していくのか…。児相のスタッフは、数年で異動して、ずっと見続けていないということもわかってきたので、児童相談所を私は見張っています(笑)。
医療機関は、その地域にいる限りは、ずっと伴走できます。乳児さんだった子が8歳になったり、お母さんが力をつけて引き取りたいとなったときに、お母さんとも顔見知りなので準備について一緒に話をしたり。
最近は、里親さんのフォローもしています。児相に直接相談するとダメな里親と思われるかもと相談しづらかったり、里親さんの困りごとの相談先は少ないようです。
私がわからなかったら、発達障害をみている先生、心理士さん、ほかの方法もあるので、相談できる窓口として準備しています。
―地域の子どもも家庭もずっとここで守る!とても心強いです。病院ならではの良さ、がすごく発揮されていると感じました。
私たちの病院が力を発揮できるのは、地域とのつながりがあるからです。地域にどのような施設があり、誰が何をやっているかは、6年前から2ヶ月に1回開催している、子どもにかかわる人を集めた研修会で顔を合わせるようになって、わかってきました。チャイルドファーストはこだて(CFH)と名前をつけて、交流しています(今はオンラインで)。それぞれの機関の強みをわかることで連携できます(参加機関例として、児相、警察、検察、弁護士、SSW、医療機関、教育関係、保健師、行政、乳児院、子ども食堂…)。
病院ならではの良さは、途切れないこと、大義名分があること。
途切れそうになったら保健師さんに連絡を入れますし、保健師さんからも病院来てますか?と連絡があります。今度の受診のときに、健診に行った方がいいよと伝えておきますね、など。
どこかがバトンを持ってるからと終わりにしないて、あそこでも持っているし、うちでも持っているし、相性もあるから、何人かで支えた方がいい。網目を密にしています。
医療の切り口でできること、創意工夫でできること、いろいろあるよ!
―おわりに。メッセージがあればお願いします。
行政などの人にも、「もっと医療でできることあるよ」と伝えたいです。外からみていると、医療だから病気のときでないと、と思うかもしれないけど、それだけではなくて、頼ったり、相談したりしてください。
医療の方からももっと発信してもっと歩みよらないといけないなと、常に思っています。コロナになって、小児医療は、感染症がほぼなくなったので、一部の最先端のところ以外は、子育ての伴走に力を入れていかないと生き残れないと思います。
他の医療機関に対しても「もっとできることあるかも!」と言いたいです。
(齊藤さん)
医療の介入のしやすさはすごくあると思います。
赤ちゃんのせいにして入院してもらって、家族全体がみえる。お母さんのせいではなくて、この子に病気がないかを見つけようねと言って、お母さんの負担を少し軽くしたり。医療のほうがとっかかりやすいし、そこからまわりにもつなげやすいです。
座談会を終えて
とてもパワフルで、こんな病院が地域にあったら心強い!…というのが第一の感想です。
子どもをまずつかまえて(安全を確保して)それからなんとかしよう、という機動力は…医療現場ならではの強みですね。
できているところを具体的にほめたり、フィードバックを返す対応や、委員会、研修会などを通して戦略的に進めておられるところも、参考になりました。
病棟はきっと賑やかで明るいんでしょうね。そしてこのチームワークや仲の良さは、通院入院されている子どもたちや親御さんたちにも伝わるだろうなと思いました。
取材へのご協力をありがとうございました。
(函館での絵画展、ぜひいつか実現できたら…!)
「子ども虐待防止オレンジリボン運動 新型コロナウイルス感染症対策下における子ども虐待防止に資する活動への助成」を受けて行っています。