ゆるゆる子育てを担当している公認心理師・臨床心理士おがてぃが、子育ての相談に回答するコーナーです。
質問タイトル:学校に自分のことをどんなふうに説明をしたらよいでしょうか
年れい: ~就学前
質問内容
現在、年長で5歳の息子の子育てをしています。
来年、小学校に入学するのですが、
自分の病気のことをいつどんな風に学校へ伝えたらよいかわからず困っています。
私は、気持ちの不安定さもありますが、
ストレスが原因の嘔吐と音の過敏さが生活する上で特に困っています。
入学のための準備も、初めてで不安ですが…
最初の入学式をはじめ、学校の行事への参加が心配です。
今息子が通っている保育園の先生方は、
今までのかかわりの中で、わかってくださっているので、
園の参観日などでは、耳栓やイヤホンをつけたり、辛いときは途中退室をさせて頂いています。
最近、就学相談会のお知らせがきたのですが、
「お子様の発達や行動、言葉などについて心配なことがある方」と書いてあり、
入学前の親自身の心配なことは、どのように学校に相談したらいいのだろうと悩んでいます。
おがてぃの回答
ご相談いただきありがとうございます。ご自身の病気について学校の先生方が理解してくださるか、心配されているのですね。学校は子どもの通うところですが、PTAや学校行事、日々の準備など親が関わる機会は多いので、メールをくださった方のように、親自身のことを理解してもらうことは、大切なことかと思います。
どのように相談していくかなのですが、自治体によって相談の窓口が異なるので、まずは就学相談会のお知らせを送ってくれた部署に連絡をして、親自身の体調や都合などを相談する際の窓口がどこになるのか確認をしてみましょう。そして、案内してもらった部署に改めて相談しておけると良いかと思います。
今回のポイントは4つほどあるかなと思いました。
1.自分の病気をについて整理をする。
相談する前に、自身の病気についてどのように説明するか整理をしておきましょう。自身にどういった傾向があり、どういった場面で配慮して欲しいのかあらかじめまとめておけると良いかと思います。
子ども情報ステーションのサイトにも自分の病気をうまく伝えられるように整理するツールがありますので、参考にしてみてください。
2.学校の準備に備えておく。
学校に進学するとどのようなものが必要になるのか、あらかじめ知っておくことも少し安心材料になるかもしれません。子ども情報ステーションには、どのような準備をしておけると良いのかをまとめたページもあるので、こちらも参考にしていただけると良いかもしれません。
》新入学準備を省エネでのりきる工夫集…ちょっとしんどい親御さんへ
》学校生活①-持ち物・イベントを攻略する(NEW生きる冒険地図より)
3.自分を知ってもらうことは少しずつだと思っておくこと
どれだけ上手く説明したとしても、なかなかはじめから自分のことをしっかりと理解してくれる人は少ないものです。相談の専門家であるカウンセラーや精神科医であったとしてもなかなか理解してくれないし、学校の先生もすぐにあなたの病気を理解することは難しいかもしれません。なので、不都合があったら、その都度伝えていく必要があります。
そのやりとりの中で「なんでわかってくれないんだろう」「どうしたら伝わるんだろう」など考えることもあるかと思いますが、それはお互いに理解しあっていく過程の中で必要なことであるとも言えます。
自分ひとりではなかなか伝えるのが難しい場合には、普段から相談している人や学校のスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどに相談しながら、上手く伝わる方法を一緒に考えてもらえると良いかと思います。
4.学校に慣れるのも少しずつだと思っておくこと
学校の準備や参観日にきちんと参加できなくても、すぐに何かがダメになってしまうわけではありません。病気でなかったとしても、新しい環境や生活リズムになれるのには、時間がかかるものなのです。失敗したり、上手くいかないこともあることを前提に、少しずつできるようになっていけば良いですし、できるようにならなければサポートしてもらえるようにしていきましょう。
学校にはいろいろな先生がいます。相性もあり、相談しやすい人もいればちょっと苦手だなと思う人もいるかもしれません。すべての先生とうまく付き合う必要はないので、相談しやすい先生と、うまくつながれるようにしていきましょう。