『生きる冒険地図』

まわりにたよれる大人がいない子どもたちへ
1日1日を生きぬく知恵と工夫をつめこんだ一冊

 

基本情報

『生きる冒険地図』

著 プルスアルハ
文と絵 細尾ちあき

編集 NPO法人ぷるすあるは
定価 1,320円(税込)
A5判 48ページ
装丁 木村百合子
本文紙 オペラクリームマックス
学苑社  2019.5.30
ISBN 978-4761408060

ポストカードつき

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1 どんな本?

中学生のミルと妹の小学生のイルがナビゲーターの、10代を生き抜くためのサバイバルブック、全編チアキの手描きの描きおろしです。
テーマは、自分を守るアイテム、ごはん、学校生活、家族へのキモチ、信頼できる大人をみつける、危険な大人をみわける、自分のココロや体調のこと、きょうだい、SOSを出す、など幅広く具体的に取り上げています。
自身も落ち着かない家庭で育った作者チアキが、子どもの頃に試行錯誤[さくご]した生活の知恵や工夫と、精神科の看護師として出会った子どもたちといっしょに考えた知恵や工夫が、たくさん盛りこまれています。

例えばこんなページがあります。

『学校生活 持ち物・イベント攻略』P6-7

チアキのひとこと

小学校、中学校は、学校に行ってる選択[せんたく]をしている子は、学校が家以外のほとんどの時間をしめています。そのなかでは、まわりにサポートしてくれる大人がいないと、持ち物の準備、行事でお弁当作らなくちゃなど毎日がピンチの連続です。私自身も家が落ち着かなくて、忘れものをしたくてしてたわけじゃないけど、大人のサポートが必要な絵の具やお習字道具など、いつも持ち物が準備できなかった経験があります。
同じような状況にいる子のなかでは、忘れ物でおこられてめげちゃう子もいます。そのことで学校がキライとかツライはもったいない。
自分でできる知恵を伝えつつ…どうしても準備できないこともあるから…忘れ物は子どもたちのせいじゃないので、あんまり自分のこと責[せ]めないでと思います。
そして、大人の人には、忘れ物には子どもなりに理由があるから、頭ごなしにしからないでを伝えたくて、学校生活のページはたくさん書いてます。

ほかにもこんなページがあります。

『危険な大人をみわける』P20-21

『広い世界が待ってるし』p30-31

2 対象と使い方

小学校中学年くらいから。
読む子はもっと早くから読むと思います。
中学生年代を意識していますが、高校年代、それ以上でも大丈夫です。
対象年代を大人があまり決めつけなくてもよい本だと思います。

地図なので、どこから読んでも大丈夫です。
どのページを開いても、読む順番もどこを読むかも指示してない、どう使っても自由という作りです。
お気に入りのページは、手に届く子にとってそれぞれだと思います。
大人の人には、子どものピンチなことや、工夫やがんばりを知るためのガイドになります。
子どもが手に取れるところに置いてくださるのも、大人にできるアクションです。

チアキの手描き文字と、全体のごちゃごちゃと情報を詰めこむスタイルのレイアウトが、読みづらい、情報を受け取りづらい子(人)もいます。ルビが少なく漢字も多い本です。

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3 読者のみなさんからの声

本の中身を見て…家でじっくり見たいと思い購入しました。
小学生、中学生が困った時の対処法が詳しく分かりやすく書かれていてとても良いです!
この地図が私が小学生、中学生の時にあったら、もっと生きやすかったのになと思いました。
ねこまんまさん

教員をしていたことがあり、子どもの事をもっと知りたいと思い、購入しました。
今は心理学を大学で勉強しています。大人になった自分でも、「救われた」と思う部分が沢山ありました。(自分は、子どもの時に要介護5の身内のことでぐちゃぐちゃになったので←内容は本書とはちがうかもですが)ありがとうございました。
らくさん

温かさが伝わって来たのでぜひ多くの人に伝えたいと思い購入しました。
本の名前に勇気がかくされているように感じました。
ばぁばさん

ただただ自分が子供の頃に出会いたかったです。
自分の子に役に立つだろうと思い今回購入しました!
うちの子は自閉症です。自分も恐らくそうでしょう。30を過ぎても生きるのがツラいです。うちの子にはせめて少しでも生きやすくなってもらいたく、こちらの本をお守り代わりにも持ってもらいます。
他の書籍も気になっているので機会が来たら購入させて下さい。益々のご活躍をお祈り申し上げます。
メグヨさん

私は菊池真理子さんのTwitterで紹介されていたのをきっかけに、これはと思い本書を購入しました。
本書は、大人にとって都合のよい道徳ではなく、子供にとって正直でフェアな生きるうえでの道標が書かれており、この本によって大げさではなく命を救われる子供もいるのではないかと思います。私自身、子供時代に大人を信用できず、独学のトライ&エラーでいわゆる地図をつくり、今もつくっている途中ですが、そんな私にとって子供時代にこの本と出会っていればいくら助けになったかわからないと思います。今後、絵本だけでなく作者の方の活動を応援していきたいと思います。
たかひこさん

チョコチョコと内容をupしてくれていたのでそれを読みながら「これは欲しい」と思いました。チアキちゃんの絵と字にいつもいやされています。48さいのわたしも生きる冒険をはじめました!
ハニさん

私自身が精神疾患の当事者である、2人の子をもつ母親です。
「ひろい世界がまってるし」をこどもたちといっしょに読んで今後について考えたいと思い、購入しました(ずっと待っていました!)
以前の絵本を学校へ贈るブロジェクトのように届けられるプロジェクトをぜひ、してもしいなと思いました。少しでもたくさんのこどもたちに(大人にも)手にとってほしい!
かおさん

いろんな事情があり、一人で生きていかないといけない時に、生き方のヒントがいっぱい詰まってて、すごく分かりやすく、やさしさが伝わってくる1冊でした。たくさんの方々に手にとってほしいですね。
まじめちゃんさん

(読者カードから一部をご紹介しました。たくさんの声をありがとうございます)

4 作者チアキのインタビューコラム(前後編)

》前編

どんな本ですか? 具体的なページの内容? どんなふうに使ってほしいですか?

》後編

子どもに渡すときは? 危険な大人? 対象年齢?大人が読んでもよいですか? ビジュアルのはなし、ミルとイルへのメッセージ

5  関連ページ・アプリ

》ウェブ版・生きる冒険地図
本のページを読むことができます。

》学苑社の本のページへ

》生きる冒険地図制作日記
制作過程のコラムです

》『生きる冒険地図』が子どもと大人の共有言語に三鷹市での本の活用レポート

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