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Q56.幼少期にどなりすぎたーゆるゆる子育て実践編

Q56.幼少期にどなりすぎたーゆるゆる子育て実践編
2023年8月21日 office

ゆるゆる子育てを担当している公認心理師・臨床心理士おがてぃが、子育ての相談に回答するコーナーです。

 

質問タイトル:幼少期に怒鳴りすぎた
年れい: 小学1-3年

質問内容

 

息子が小学校入学前に、統合失調症と診断されました。
ずっと生きているのが苦しく辛かったので、いつ病気を発症したのかわかりません。
これまで旦那は子育てに無関心非協力で、助けて欲しい、しんどいと泣きながらいくら伝えても「せめて俺ほど努力してから話せ。話にならない。」と鼻で笑い相手にしてくれませんでした。ある時を境に、旦那と会話も無くなり数年が経ちました。旦那とお付き合いをしている当時からモラハラを受けていました。
私自身、人付き合いがどんどん苦しくなり、四六時中自分を責め、毎日息をしているだけで生きているのがしんどくて苦しかったです。
理由もわからないイライラが凄くて、幼かった息子に毎日怒鳴り、狂った感情をぶつけ、全く良い母親ではありませんでした。
統合失調症と判明し、通院するようになってからパタリとイライラが無くなり、今は穏やかに息子と過ごしています。旦那も以前より協力的になってくれました。現在妊娠中で10月に二人目を出産予定です。これからは、一人で抱え込まず周りに助けてもらいながら子育てをしていきたいと考えいます。

 

先日息子の担任先生から、自分の気持ちを我慢しすぎて上手く伝えられないでいる、直ぐにビビる怖がり等と学校での様子を教えてもらいました。
私がこれまで怒鳴りすぎたり、酷い態度だったので、息子がこの様になっているのだと感じました。
息子は歪んで捻くれた考え方をする時があります。自分が嫌い。居ない方がいい良いと言います。これは、私の病気が酷かった時の私自身です。息子にうつってしまっているんだと思います。
私のせいで息子が生きづらさを抱えています。
旦那に相談しても、ストレスだから俺に話さないでと言い、部屋を出ていきます。
二人目妊娠時に通院していた精神科が変わり、そこの先生に幼少期に母親が不安定だと、大きくなってから子供が大変になるから薬を続けましょうと言われました。まさに息子が幼少期、私の精神状態が最悪だったので心配ですと伝えると、気にしない方がいいと言い、別の話にそらされました。ちゃんと真摯に話を聞いてくれて、サポートして貰える場所が欲しいです。
私自身、機能不全家族の中に育って幼少期から生きづらさを感じて生きてきて、大きくなってから問題も複雑化して苦しんできたので、、、
まだ2年生の今のうちから、今の私に出来ることを少しでもしてあげたいと思っています。
出産を控えているので、産後余裕がなくなり、私の体調が悪くならないか等も心配です。
息子の心の安定をはかるため、今後、息子が安心して子供らしく健やかに育っていけるように、今私に出来ること、これから私に出来ることはありますでしょうか?
関わり方、言葉掛け、サポートしてくれる場所など、何でも教えて貰いたいです。宜しくお願いします。
また、一人目の息子のときにいくつもの機関に子育て相談をしましたが、こちらも仕事の手を止めてあなた方の話を聞いている、昨日もノイローゼになってる母親から電話があって迷惑しているなど相談員の方は話していて、不信感も正直あります。また相談したいとも思えなくなりました。たまたまその様な方に出会ったのかも知れませんが、、、ちゃんとサポートしてもらえる機関とつながりたいと思っています。(引っ越しているので、現在は違う地域に住んでいます)

 

おがてぃの回答

 

ご相談いただきありがとうございます。
相談者さんご自身が、お子さまが小学生になる前に統合失調症と診断されたのですね。ご病気を抱えながら子育てをされてきたということですので、ここまでいろいろと大変なことがあったのではないかと思いました。10月に二人目をご出産予定ということでこれからまた不安なことに感じられることもあると思います。なので、お話にあったようにサポートしてくれる場所などいくつかご紹介できればと思いました。お住まいの地域がわからないので、多くの自治体で共通している機関などについて紹介できればと思います。

 

まず、妊娠や出産、子育てについて相談できる身近な相談先としては保健センターがあります。
保健師さんと呼ばれる母子保健を専門とされる方が相談の対応をしてくださるところになります。今一番お悩みなのが上の小学生のお子さんについてだと思うのですが、これからご出産を控えていることを考えると、下のお子さんが生まれることを前提にお子さんと今後どう関わっていくのが良いかを一緒に考えてもらえるとよいかと思ったので、相談先のひとつとして紹介しました。

 

2つ目は教育研究所・教育相談室と呼ばれるところです。
こちらは小中学生のお子さんに対する関わり方について相談できるところになります。担任の先生から学校での様子を伺って、お子さんの様子を知ったということでしたので、少し学校に近い場所で相談できるとよいかと思い、相談先のひとつとして思いつきました。お住まいの地域によっては小学校にスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーと呼ばれる相談員さんがいるので、そちらの方に相談されてもよいかと思うのですが、地域によってはいないこともあるので、その場合はご紹介した教育研究所・教育相談室のご利用していただければと思います。

 

3つ目は通われている医療機関の相談員さんになります。
主治医の先生には、診察の時間にご相談していると思うのですが、時間も短くてなかなか相談者さんの話したいことも十分に話せないことも多いのではないかと思いました。そういった際には病院にいる相談員さん(メディカル・ソーシャルワーカーと呼ばれていることが多いです)にご相談してもらい、日々の関わりや適切な相談先などアドバイスをもらってもよいかと思いました。

 

最後の4つ目はピアグループになります。
相談者さんと同じく、子育てをされている統合失調症などを抱えた方々に子育てに関する具体的な相談や漠然とした不安等をお話ししていただき、アドバイスなどもらってはどうかと思いました。子育てピアサポート部ループ「ゆらいく」さんではオンラインでの交流の場も持たれているようですので、一度利用できるか問い合わせていただいてもよいかと思いました。
》子育てピアサポートグループゆらいく

 

上記のようなところに相談していただき、お子さんへの関わりについて一緒に考えてもらえるとよいかと思います。

 

最後に僕からお子さんへの関わりについて少しアドバイスできればと思います。たぶん、お子さんにとって大切なこととして相談者さんご自身が日々安定して穏やかに関わることではないかと思いました。その中でお子さんが相談者さんに安心して甘えたり、少しわがままを言った時に、相談者さんが過剰に反応せず、穏やかに受け止めながら、大人として節度ある関わりができればそれがお子さんにとってプラスになる関わりになるのではないかと思います。なので、まずはご自身の調子を整えながら、ゆるゆるとお子さんに関わっていただければと思います。

 

おがてぃ
普段は民間企業で心理職として仕事をしています、3児の父です。
公認心理師。臨床心理士。

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