「詩とメルヘン絵本館」で前期の展示が行われています。
落ち着いた雰囲気のとても美しい建物です。外観、エントランス、階段、壁画、本棚、ギャラリーと、こだわりにあふれた館をまるごと楽しむことができます。
雑誌「詩とメルヘン」は、やなせたかしさんが1973年の創刊から30年にわたって刊行してきたもので、ライフワークでもあったそうです。想いのつまった絵本館。光が美しく差し込む館内に、ヨシタケシンスケさん、西村繁男さんと一緒に、展示がありました。
現地でみた最初の率直な感想は…ご一緒している作家さんたちが豪華すぎて言葉が見つからない…。でしたが、今回のご縁は本当にありがたく、これまでぷるすあるはの情報に縁のなかった方にも、アンパンマンミュージアムにいらした方にも、知っていただく機会になったら嬉しいです。絵本やメッセージが広がるように、広げていけるように、と改めて思いました。
展示は、絵本の原画が並び、絵本を実際に手にとってみることができます。
ヨシタケシンスケさんの原画はこれまでも何度か拝見したことがありましたが、西村繁男さんの原画は初めて。なんともいえない温かさに包まれる絵、絵本に感動しました。「にちよういち」は今もつづく高知市の日曜市の様子を描いたもので、その生き生きとした描写に、「あつこーあつこー」のおばあちゃんの声がしばらく脳内をリフレインしていました。
ぷるすあるはは、絵本7冊のレプリカ、キャンバス作品「MIRUが見る世界」、絵本のラフと下書き、立体作品の展示があります(あみぐるみのゴマスキーも!)。
3者の展示をまとめて楽しめる企画です。
上:ラフ(チアキが絵本の最初の構想を描くモレスキンノード)/中:『わたしのココロはわたしのもの-不登校って言わないで』水彩下書き/下:『ボクのことわすれちゃったの?-お父さんはアルコール依存症』水彩下書き
物販コーナーでは、3作家の絵本やアイテムの販売。
新作アイテム『こころとからだ コンディションカード』(合同出版)もあります。
展示の前の前室では、動画の上映。
『親が精神障害 子どもはどうしてんの?』(制作:PVプロボノ)、『かぞくにありがとうがしんどい子どもたちがいます』、絵本5冊の朗読動画(制作:チェリービー、朗読:山口亨佑子さん)(全部みると長いです)
前期の展示は、11/28までです。
そして、後期の展示は、12/3〜2/6で、鈴木のりたけさん、長谷川義史さんとご一緒します。
駆け足に紹介してきました。
アンパンマンミュージアムも楽しみました。建築が素晴らしいです。全方位的に、いらした人に楽しんでもらおうという仕掛けが、ハードもソフトも満載でした(下も上も横も後ろも穴も、油断せずに、全部のぞこう)。ミュージアム4Fのやなせたかしさん描き下ろしギャラリーも新鮮で、大人も楽しめる場所でした。
現地で全部楽しもうという方は、公式ガイドブック(1,000円)を買って、読み倒していくことをおすすめします。
今年4月、ミニ展示をしていた北浦和のカフェで初めてお会いしてから、10周年の記念トークにご参加いただき、そこから作品や活動にこめた想いなどを共有して、今回の展示になりました。
展示の意図や作品の選択についてお話をきくことは、とても楽しく、ぷるすあるはの活動や絵本、作品について新たな視点で考えるきっかけにもなりました。
現地では、学芸員さんだけでなく、ショップや会場のスタッフさん、みなさんにとてもお世話になりました。ありがとうございました。
残暑厳しい9月のはじめ。たくさんのトンボと。
期間中にまた訪れたいと思います。
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》やなせたかし記念館公式サイト
電車アクセス:
JR高知駅→土讃線・土佐山田駅 →JRバス大栃線で約25分→「美良布(アンパンマンミュージアム)」停留所より徒歩5分
館内は通路が狭いためベビーカーはご利用になれません
》NASCA(有限会社ナスカ一級建築士事務所)
(アンパンマンミュージアム、詩とメルヘン絵本館の建築)
追伸
「高知こどもの図書館」
認定NPO法人が運営する公立図書館。田島館長はやなせたかし文化賞の選定委員でもあります。
プルスアルハの絵本コーナーがありました!ありがとうございます。
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現地を案内してくださったMさん、ありがとうございました!