「子ども情報ステーション by ぷるすあるは」精神障がいやこころの不調、発達凸凹をかかえた親とその’子ども’の情報&応援サイト

オンラインギャラリー

オンラインギャラリー
2021年1月9日 pulusu

さいたま市高次脳機能障害者支援センター+NPO法人ぷるすあるは共催での絵画展(1/18-24 @さいたま市立大宮図書館・展示室 )。
リアルでは入場できない空間に、オンラインだけでみられるギャラリーを作りました。縮小したリアル展示と合わせてまとめました。
ご覧いただけたら幸いです。

(子どもたちの表情の絵を壁にしきつめています、通称ディープゾーン)

↓↓ [ダイジェスト版]ぐるっと一周2分の動画です(チアキが声で出演)

目次


1.オンラインギャラリートーク(約40分)
2.展示紹介とアルバム
3.リアル展示
〜ギャラリートーク(約20分)と情報コーナー
4.企画の主旨
5.イベント
6.チアキのアトリエトーク

1.オンラインギャラリートーク

オンラインだけみられるギャラリー。
出演はチアキ。今回展示している全ての作品の作者です。精神科の看護師でもあります。
約40分の動画のなかで、絵本と原画のゾーン、子どもこそだて応援の2冊の本のゾーン、子どもの絵のゾーン(通称ディープゾーン)を紹介しています。

2.展示紹介とアルバム

 

1) 絵本と原画のゾーン(動画では最初〜8:10頃)

チアキと絵本。背景の最初の一枚は「ちょっと大人になったスカイ」(絵本の主人公のその後)

絵本の原画。制作のときもずらっと並べて前後のページの繋がり、色合い、構図などをかくにんします。印刷すると色がしずみますが、原画はカラフルで鮮やかです!

2012年-2015年にかけて、7冊の絵本をゆまに書房から出版してきました。ぷるすあるはの活動の柱のひとつで、最初の絵本『ボクのせいかも…-お母さんがうつ病になったの-』は、親が精神疾患になったときの子どものサポートをテーマにした日本で初めての絵本です。
つづくテーマに、親の統合失調症、アルコール依存症の絵本。そして、不登校、両親のケンカ、発達障害・感覚過敏。
共通するメッセージに…「ひとりじゃないよ」があります。

絵本の原画は、A3サイズのイラストボードにアクリル絵の具で描いています。一冊だけ…統合失調症・後編は水彩画です。

 


2)子ども子そだて応援の2冊の本のゾーン(8:23〜17:10)

『ゆるっとこそだて応援ブック』(ぷるすあるは,2020)

精神障がいなどを抱えた親御さんの子育てを応援するテーマで作ったら…結果的にどんな親御さんにも使っていただける本になりました。
表紙はモザイク。
いろんな色、カタチ、どれもが尊重されるように。

モザイクは、パレット代わりのキャンパスから生まれる絵です。青のモザイク、赤のモザイク、その時に描いている絵、筆についている絵の具で、いろんなモザイクの絵が生まれます。

ダンボールの手づくり額装で、本の中の4つのページを紹介。
脱孤立、どんなきもちもあっていい、ポジティブワード集、境界線。

『生きる冒険地図』(学苑社,2019)

まわりに頼れる大人のいないミルとイルが主人公の本。
家族へのキモチ、きょうだいさん、メッセージ、広い世界が待ってるしーの4つのページを紹介しています。
虫食いダンボール額は古い地図のイメージで。
表紙の黒い線は見えない有刺鉄線、差別やへんけんが渦巻く世界。それはゼロにならないけど、子どもがそこを少しでも自由に行き来できるように。

2冊両方セットで使っていただけたらと思います。
「子育ての応援は子どもの応援。親御さんたちが応援される社会に」


3)子どもの絵のゾーン:ディープゾーン(17:12〜38:20)

子どもの表情の絵を壁に隙間なくしきつめる展示は、チアキの絵画展ではおなじみの光景。通称ディープゾーンと呼んでます。
今回は2m×4枚のパネルに27枚の絵を展示しました。

今回の展示に合わせて準備した白木のパネルには、小ぶりの作品がズラリ。チアキの頭のなかのイメージ通りに絵を配置できたそうです。

チアキがずっと描き続けている子どもの表情。
右側から、三つ目の子。ほんとは怒ってるけど、笑ってる…子どもだってウラハラな気持ちがある。
ロボット。心の感度を鈍らせるのも生きるための工夫。
どちらも、1mをこえる大作です。

キリリとした表情の子。目の中にもいくつもの色が。黒、水色の髪、キャンバスのまわりはピンク。色合いも気に入っている一枚です。

絵では特に目の位置に特別なこだわりがあるというチアキ。1mmズレても「うーん」となるそうです(その説明の時の表情です)。

左端は夕焼けの街の絵。ダンボールの家を幾重にも重ねたコラージュ作品です。ダンボールの家の窓に写真?
リアル絵画展では、ぜひ近づいてみてみてください。

ディープゾーンのチアキによるミニ解説(2:36)

↓↓

 


4 終わりに

最後に…ちょっとほっとする絵のゾーン。

アルコール依存症がテーマの絵本の主人公ハルと相棒ココ。
でおしまいです。


トークに登場する絵本などは…
》商品一覧のページ
》『ゆるっとこそだて応援ブック』(ストア)
》『生きる冒険地図』(ストア)


おまけ(ギャラリートークには映ってません)
#チアキのらくがき ゾーン

3.リアル展示

 

大宮図書館展示室の、通路に面した2つの面に、建物にいらした方向けのリアルの展示を行っています(当初の予定からは大幅縮小)。そこからお届けするトークです。
前半はチアキの6枚の絵の紹介。きもち、コンパス、傘、ハート、ぐるぐるの2枚。
後半、12:15くらいから、さいたま市高次脳機能障害者支援センターからの話がはいります。担当の曲淵さんより。
高次脳機能障害 について展示資料とあわせて説明しています。
(冒頭の30秒ほど、会場のアナウンスが入り、スタート待ちになっています)

ギャラリートーク(約20分)

情報コーナーに掲示している情報

 

・高次脳機能障害って?

》高次脳機能障害を知っていますか?(さいたま市HP)

》イラストで学ぶ「高次脳機能障害」(当サイト)

》高次脳機能障害ブック ←NEW 制度やサービスについてまとめたステップ2ができました(PDFを公開しています)

・さいたま市の情報コーナー>こころの健康や福祉に関すること

》市には様々な分野の相談窓口があります(さいたま市HP)

・新型コロナウイルス感染症に関すること

》新型コロナウイルスと子どものストレスについて(国立成育医療研究センターこころの診療部リエゾン診療科)
》からだとこころのワークブック(当サイト)


 

外の道路から見えるところに、巨大ライブペイント作品(約4.5m)とダンボールの街の作品を展示しました。

改めての開催は2021年8月を予定しています。またご案内します。
リアルの場でお会いできる日を楽しみにしています。

ぷるすあるは

 

4.企画の主旨

 

新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、会場でのリアル展示は大幅縮小になりましたが、パネル一枚隔てた空間に、オンラインだけで見られる展示を行うことにしました。
少しでもお楽しみいただけたら幸いです。

 

どんな展示になるか…チアキのそのときの感覚のままに…
「子どもたちの絵のゾーン」も作ります。
見ようとしなければ見えない世界、そこに暮らす子どもたち。
感染症の影響は、以前からある社会のいろんな壁を、歪みを、巧妙に広げにきているように感じます。ほんのひととき、立ち止まって、壁の向こう側を想像していただけたらと思います。

5.イベント

オンラインミニセミナー

1月22日(金)19:00-19:45
ギャラリーからミニセミナーに参加
「誕生日寄付が応援する”見えない子どもたち”-」
フィランソロピー協会主催、NPO法人しぶたねさん、一般社団法人北海道こどもホスピスプロジェクトさんとご一緒します。
》イベント詳細・申し込みページ

6.チアキのアトリエトーク

絵画展に先がけて、アトリエから4回のライブ配信を行いました。
4回とも、およそ30分間です。

第1回 テーマ:?(決めてませんでした)

絵画展のご案内や、作品紹介、使っている画材と絵の着想の紹介など。
「パレットから、ふっと子どもの顔が浮かんでくる」といった興味深い話です。

第2回 テーマ:子どもの表情の絵

チアキの絵、というとやはり子どもの表情の絵。三つ目の子、ロボット、デビルエンジェル、カオスの中の希望etc…たくさんの子どもたちの絵を紹介しながら、絵にこめたメッセージをお話しています。

(最初機材トラブルあり、1:27から始まります)

第3回 テーマ:絵本の原画

ゆまに書房から出版している7冊の絵本の原画の話です。A3のイラストボードに、アクリル絵の具で描いています(一冊だけ水彩絵の具)。1冊目と、後半の5-7冊目では、画材も技法も進化しています。筆の話、絵の具の話、水彩画の苦労… 制作の秘密といいますか、楽しいネタがたくさんです。

第4回 テーマ:ミルとイルの世界とダンボール工作

ミルとイルは『生きる冒険地図』(学苑社,2019)の主人公たち。本のページや2次元の絵の紹介、そして3次元の立体作品…チアキの頭の中でつながる不思議な創作の世界です。映像が遠くて小さいですが、ドローイングもちょっぴり紹介しています。

オンラインギャラリーご覧いただきありがとうございました。
改めての開催は2021年8月を予定しています。またご案内します。
リアルの場でお会いできる日を楽しみにしています。

》絵画展公式ページへ