くわしい解説編『ハルのきもちいろいろカード』の使い方

『ハルのきもちいろいろカード』A7サイズ・13枚の表情カード
ぷるすあるはのロングセラーアイテムです。
このページでは、使い方についてくわしく解説します。

  • 家庭・学校・相談の場面など、幅ひろいシーンで活用できます
  • 専門家の現場でも、実際に多くの方が活用しています
  • 気持ちを伝えるのが苦手という人も、カードを使うことでコミュニケーションがとりやすくなります

基本的な使い方

個人で:毎日のきもちのチェックに

  • 「今日のきもちは?」と選んで気持ちを振り返る
  • 日記や記録のサポートに

家庭や学校で:コミュニケーションツールとして

  • 「今どんな気持ち?」とカードを見ながら対話
  • こまったときの気持ちを整理するきっかけに

相談場面、学校で:専門家のサポートツールとして

  • きもちに気づきにくい、言葉にしにくいときの手助けに
  • 感情に名前をつけたり、表出する練習に

「今日のコンディションは?」
「この1週間、どんなきもちがありましたか?」

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「こんな気持ちになるのは、どんなときですか?」と質問したり。

カードを見ながらだと伝えやすかったり、あっこんな気持ちもあったかも、と振り返りもしやすいです。
複数のきもちが同時にあることもあります。
相談場面以外でも、家庭でも職場でも、コミュニケーションツールになります。

「ふつう」のカード?

ときどき聞かれるコメントに
「ふつう」があるとこればかり選ぶ子がいるのでカードははずしています
「ふつう」はきもちではないのでは?
があります。

セオリーから言うと「ふつう」はなしかもしれません。
そこを、あえて入れています。
…ふつうのとき、ありますよね。
そして、きもちをたずねられる、自分のきもちを選ぶというのは、ちょっとハードルが高いことがあると思います。そんなときに、子どもが(大人も)負担少なく選びやすいカードも混ざってたらいいなと思いました。

「わからない」もそうです。ほんとにわからないときも、今は選びたくないときも、あるある。いいよいいよ。
「ふつう」のカードも、選んでくれるってことは、カードをちゃんと見てくれているということ。
カードスタイルなので、もちろん、その子にあわせて、カードをへらして使うこともOKです。

カードのアレンジ

 

並べてはってポスター風に

左から…

・厚紙をはる(ぶきっちょさんでも大丈夫)
・マグネットをつける(100円ショップの「マグネットシートが便利」)
・ラミネート加工する
・言葉のところを切って表情だけにする

ルビをふったり、枚数をへらして使う方法もあります。

なお、「ハル」はアルコール依存症がテーマの絵本の主人公の男の子。
イガグリ頭風で顔面積が広く、チアキ曰く「一番いろんな表情を描きやすいキャラクター」なのだそうです。
ぷるす界隈では、昭和顔で親しみやすいと評判です。そんな言葉があるのかわかりませんが。

グループでつかう、ゲーム感覚でつかう

 

グループのアイスブレイク

  • ひとりずつ順番にカード13枚を手わたして、そのなかからカード(1枚でも複数枚でも)を選んで、ひとこと話をする

「年配の男性が多いグループの最初につかっています。普段は、きもちを話すことは少ないし、ネガティブなきもちはでてこないのに、カードがあると意外と話してくれます。色もついていて、わかりやすく、数もちょうどいいです。「イラストがかわいい」とおっしゃいます」

ゲーム感覚で

  • 顔まねゲーム
  • ひいたカードのきもちについて一言コメントを言うゲーム
  • 神経衰弱(カードを2組準備)(あてたら一言、あるいは顔真似←顔真似は結構もり上がる)

ぜひいろんな使い方、アレンジ方法を見つけてみてください。

トラウマケアの場面での活用コメント

医療機関、児童相談所、こころのケアセンターなどで、トラウマのケアにとりくんでいる専門家の方の間でも、活用いただています。
使い方、使い心地のフィードバックとリクエストを紹介します。(2016年のコラム)

イラストがほんわかとかわいく、温かいので、見ているだけで和むのが、セラピーで使うのにぴったりで、とても気に入っています。大きさも使いやすいサイズです。

[使い方]

年長の子どもだと、面接の最初に、「今日はどんな気分?」と選んでもらって、そこから話を始めるということをよくします。小さい子だと、感情調整のセッションで、裏返して、順に1枚引いて、「○○(感情)になるのは、どんなとき?」を言い合うというゲームをすると、盛り上がります。

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重宝しています!使う側も、癒される感じです。

シンプルで使いやすいです。緘黙やかなり緊張の強い子などにも、刺激が強すぎず、わかりやすく、抵抗なく使えます。

[使い方]

緘黙や発達障害の子どもの診察場面でも重宝します。コミュニケーションのきっかけにしたり、「知っている気持ち」を選んでもらったり。アセスメントの一助にもなります。

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机の上で広げて使うのに、ほどよいサイズであり、重宝しています。子どもたちも、カラフルな絵カードを提示されることで、表情が明るくなり、やりとりがスムーズになります。

[使い方]

継続してお会いする子どもさんに、毎回、面接の導入部分で活用しています。

・机の上に並べて提示し、「今の気持ちを確認させてね」と提示しています。

・子どもに選んでもらい、関連する生活上の出来事を確認しています。

・使い慣れると、自ら、トランプ風に裏返して1枚ずつ引き、その説明をする子どももいました。

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絵柄がとっても可愛いく色使いも優しいので子どもに人気です。

[使い方]

診察の中で主に小学生を中心につかっています。

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カードがシンプルなので使い心地はよいと思います。

[使い方]

TF-CBT(子どものトラウマに焦点化した認知行動療法)や一般の診察の中で、感情表出の練習に使うことが多いです。例えば、感情表出が苦手なケースでは、毎回お互いにカードを引き合って、その感情を体験したエピソードを披露しあうというようなことです。

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カードがカラフルで表情がかわいいのでとっても使いやすく、子どもの食いつきがいいです。

[使い方]

TF-CBTを実施する際に使用しています。
自分で感情の種類を書き出せる子もいますが、思いつかない子はヒントとしてこのカードを使ったりします。このカードをめくって、出てきた感情を体で表現したりすることもあります。目的は「人にはたくさんの感情の種類があって、状況に応じてその感情の温度(強度)が違うこと、そしてどんな感情もすべて大切なものなので否定する必要はない」ということを学びます。また、「感情」と「考え(認知)」はよく混乱するので、それを区別するためにも使います。
すべてのカードをラミネート加工して使っています。

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リクエスト

「こわい」の他、「くやしい」「おちこむ」などもあるとうれしいです。「勇気がわく」なども、セッションの後の気分チェックなどのときにあると使えると思います。
マイナス感情のカードの割合が多いように思います。「げんき」「わくわく」など、プラスの感情のカードを増やしていただいても良いかと思います。
青年期ケースなどの場合は、もう少しいろいろな感情があってもよいかなと思ったりもします。たとえば、孤独感、孤立無援感、ねたみ、など。
白地に顔がカラーというパターンも、あったら良いかもと思います。うれしいときに顔がほんのり赤みがさしていたり…。
カードの裏にそれぞれの感情の意味などが書いてあると嬉しいです。
漢字にフリガナがあるとよいと思います。
プラスチック製の丈夫なバージョンがあるといいです。

「感情を表現する」|平岩幹男(うさぎ1号)先生のyoutubeチャンネル
カードの活用を具体的に説明いただいています。具体的な状況を想定して感情表現を練習する方法です。
》youtubeへ

注文方法

1,320円(税込・送料別)

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使い方のヒント(商品に入っているシート)

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