精神科で長年働いてきた看護師のチアキが、精神科の受診や治療などの質問に回答するコーナーです。
質問タイトル:子どもに精神科の薬を飲ませても大丈夫なのでしょうか?
精神科に受診したら薬を処方されました。
まだ中学生です…くせになるのではと不安ですし副作用も心配です…
チアキの回答
先生からは、どんな説明がありましたか?
どんな薬で、お子さんのどんなことが心配で(どんな効果を期待して)お薬をのんでみましょう、という説明でしたか?
まず、それをもう一度、思い出してみます。
院外薬局でもらう薬の説明書きを見ると、副作用の欄[らん]にたくさん書いてあって、こわくなって…というお話はよく聞きます。
どんな薬にも(精神科の薬にかぎらず)、効果と副作用があります。
副作用のことをきちんと書かないといけないルールになっています。
まれであっても、重大な副作用も可能性はゼロではなかったりするので…それも。
くり返しになりますが、これは精神科の薬にかぎったことではありません。
お子さんも納得しておクスリをのむことは、とても大切です。
親御さんがとても不安なきもちだったら…
それは子どもにも伝わります。
納得して飲める環境を作るということが大切なので、たとえば、次の外来のときに、「○○が心配で、お薬をのませられませんでした」と正直に先生に伝えてよいと思います。
(先生からは、お薬で本人の不安が少しやわらぐかもしれないから、出しておきましょう…みたいな説明でした)
本人が、飲んでみようかなという気持ちがあるなら、
学校生活や生活がラクになったり、チャレンジしてみて生活の幅が広がるなら…と前向きに考えているのであれば、試してみるとよいと思います。
飲んでみてどうだったか、次の外来で、先生と相談です。
不安があるようなら、次の策をいっしょに考えられたらよいと思います。
参考になるサイト
児童精神科医なおさんが運営している【お子さんの心の悩みでの相談・受診などに関する情報サイト】です。
「お薬の話」のカテゴリーに、「お薬を飲ませた方がよいのでしょうか?」の項目や、薬の種類ごとの説明があります。
チアキ
関西→関東、精神科ひとすじの看護師。
ぷるすあるはの制作担当、絵本ではお話と絵を担当しています。