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お母さん・お父さんがこころの病気を抱えている子どもをサポートするためのハンドブック

お母さん・お父さんがこころの病気を抱えている子どもをサポートするためのハンドブック
2016年7月28日 pulusu
  • お母さん、お父さん どうしたのかな?[お母さん・お父さんがこころの病気を抱えている子どもをサポートするためのハンドブック]

 

  • 子どもにどうしてあげればいい?[こころの病気を抱えているお母さん・お父さんへのガイドブック]

トゥッティ ソランタウス (著)、アントニア リングボム (イラスト)、上野 里絵 (翻訳)

こころの病気をかかえている親の子育てと、子どもと家族への支援。フィンランドで開発されたエビデンスに基づく支援の、日本での研究や実践に取り組まれている東京医科大学の上野先生のグループが翻訳したブックレットが、東京大学出版会から出版されました。

 


2冊とも、まず、装丁がとっても好みです(^^)。正方形のハードカバーの素材感、マットな紙質、白黒+単色の色遣い、線描のイラスト(素敵)で甘すぎないです。

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子どものハンドブック

対象は13歳以上が想定されています(12歳以下は親といっしょに読むことをおすすめ)。文字が多く余白が少ないですが、年齢を考えれば子どものペースで読めます。目次もしっかりついていて、子どものよくある疑問にこたえる形式で、読みたい項目から読んでも、最初から読んでも良いようになっています。

 

絵本全体を通して、子ども扱いをせず、丁寧な語りで、メッセージを伝えています。
例えば、相談できないきもち、親御さんを思うきもち。読んだ子どもたちも「そうなんだよなぁ」と。親に対してうっとうしい気持ちもあるよねと、そんなこと感じちゃいけないかも…と思いがちな気持ちも、繰り返し認めてくれます。
いろんな気持ちあっていいんだってわかったら、自分を責めなくていい。
同じようような気持ちを持っている子どもがほかにもいるの?とひとりじゃないと感じられる。
前半は、こころの病気ってどんなもの?なぜなるの?どうやって治すの?のテーマもとりあげています。疾患が限定されていませんので、幅広く使えます。
自分がいま知りたい情報があって、盛りだくさんのの絵本です

 

疑問や心配なことを話してみていいよと、繰り返し優しく提案します。どうやって話せば?誰に?具体的な方法が書かれています。迷っている子どもたちに、大丈夫だよと、倒れないように背中を支えてくれるイメージです。その子どもがしっくりくるお守りのページを見つけたり…なるといいな。
文章の中の大切なキーワードや、具体的な方法のイラストや表なんかがあればともっと読みやすいかもという感想も持ちました。

 

自分の人生を歩んでいいよで締めくられていて、愛をかんじました。

 

子どもと関わる方にも読んでほしいです。子どもの気持ちを知ったり、具体的の応援が描いてあり、関わるヒントになると思います

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親のハンドブック

こころの病気をかかえる親によくある心配ごとにこたえて、子どもをサポートする方法を見つけられるように手助けする本です。
親のこころの病気は子どもいどんな影響がある?家事が手つかずのときにはどうしたらいい?子どもにどう接したらいい? etc

 

(いろんなことが大変なのは)病気の影響と、親御さんを責めない語りが好印象です。
文章が中心なので、調子が悪いときには、休憩したり、読みたい目次から読んで、何日かに分けて読んだりできると良いなと思いました。
こんな時には専門家へと、具体的な方法が書いてあるので、これなら相談できると自信が湧いてきそうです。

 

支援者の方にもぜひオススメします。(親御さんの)子どもさんたちを想う気持ち。体調がすぐれない自分を責めてしまう気持ち…を感じられます。

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子どもさん親御さんの両方気持ちに耳を傾けると、今どんなサポートが必要かな?と視点が広がる2冊の本だと思います。

 

フィンランドでは、2002年に出版されてから、すでに3万部以上発行され、成人の精神科医療の分野で(!)広く使われているとあり、驚きました。日本でも、こころの病気をかかえている親御さんの子育て支援、子どもたちの支援が、ひろがりますように──。

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》こころの病気をかかえている親の子どもへの支援(外部リンクへ)