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子どものカウンセリングとソーシャルワーク

子どものカウンセリングとソーシャルワーク
2016年7月22日 pulusu

おがてぃです。今回は子どもの『カウンセリング』と『ソーシャルワーク』についてリクエストがありましたので、わかりやすさに重きを置いて、それぞれについてざっくりと説明してみたいと思います。

 

カウンセリング

 

まず、子どもの『カウンセリング』の方ですが、そもそも『カウンセリング』とは、相談に来た人が自分の気持ちや感情をよく理解して整理できるようになることを目的として、丁寧に話を聴いたりすることを意味します。それは元々「相手の話をよく聴いて共感的に接すると、相手の自己成長や主体的な活動を促せる」という考えがベースにあるからです。

 

ただ、相手が子どもの場合はうまく言葉にできないことも多いので、言葉以外の方法で(例えば遊びだったり、創作活動だったり)、気持ちを表現してもらうこともあります。

 

また、相手が子どもの場合、同じように親御さんもどうしたら良いか悩んでいることも多いので、親御さんの相談に乗ることもあります。その場合は『ガイダンス』という表現を使い、子どもに対してどのように関わったら良いのか説明するというスタンスになります。

 

ソーシャルワーク

 

次に『ソーシャルワーク』ですが、こちらは相談に来た人の悩みや困りごとを整理して、どうやったらそれが解決できるのか、具体的かつ現実的に取り組んでいきます。特に困りごとを解決できる場所や制度(『社会資源』と呼んでいます)を紹介し、そこにつなげていくということに重きをおいていることが多いです。

 

お金がない、居場所がない、障害があって生活に支障がある…などなど、世の中にはいろいろな悩みがあると思います。そういった時にそれが解決できそうな方法を一緒に考えるのが『ソーシャルワーク』で、例えばお金がないなら生活保護の申請の仕方を伝えるとか、居場所がないなら本人が通えそうな場所を一緒に考えてみるとか、そういった関わりになります。

 

相手が子どもの場合は、子どもよりも親御さんを相手にすることが多く、どこかの相談機関や医療機関を紹介したり、福祉的なサービスの利用の仕方などをアドバイスしたりします。もちろんその際には、実際に社会資源を利用することになる子どもの気持ちや思いにも配慮しながら、どこにいけたら良いかを一緒に考えます。

 

実際の場では…

 

実際の現場では、この『カウンセリング』と『ソーシャルワーク』を相談に来られた人のニーズや状況に応じて、一人の相談員さんが使い分けていることが多いです。学校などではスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーのどちらか1人しかいない場合もあるし、どちらかだけの関わりでは解決しないこともけっこう多いからです。

 

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どうだったでしょうか?書いていて、自分でもちょっと説明が難しいなと思ったので、もし疑問に思ったことやもっと聞いてみたいがあれば、ぜひ教えてください。答えられるかどうかはわかりませんが、ちょっと考えてみたいと思います。
(以前、スクールソーシャルワーカーのコラムを掲載した時にコメントがあり、今回、このテーマを取り上げました。)

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