子どもも大人もイラストで学ぶ『発達障害』のページを公開しました。
byおがてぃ
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親御さんが発達障害の場合、その親御さんなりに工夫しながら子育てをされていますが、ときに、一般的な家庭では当たり前のことが当たり前でないことがあります。親のこだわりに子どもが巻き込まれてしまうこともあります。このコラムでは、いくつかの例と、まわりの大人の人が子どもへどんなサポートをできるかを取り上げます。
・子どもの持ち物の準備を忘れたり、家事がとても苦手…
・スキンシップが極端に少ない…(感覚過敏という特性のせいかも)
・自分のすることにばかりに集中して、子どものすることにほとんど注目することがない…(こだわりという特性のせいかも)
・友達が遊びに来ることを極端に嫌う、卒業式の帰りに他の友達家族が一緒にご飯を食べに行くのに自分のところだけ一緒に行かない…(社会性に課題がある特性からかも)
こういった場合、子どもは自分が親に嫌われているのではないか、自分が悪い子だからではないかと誤解していることがあります。また、発達障害者のパートナーの方も、ご本人が調子を崩したり、怒ったりすることを心配して、子どもに我慢をさせていることがあります。
周囲の大人は子どもへ、嫌われているわけではないことを伝え、必要に応じて一般的な家庭ではどういった関わりがなされるのか伝えられると良いでしょう。
顔見知った関係であれば、例えば友達の家にその子が遊びに来た時、イベント事などで、ちょっと変わった行動をしていたり、どうしたらいいかわからなくてまごついてたりしたら、さりげなく声をかけてどうやったらいいか教えてあげたりできるとよいと思います。手のふき方といった振る舞い、ジュースのおかわりが欲しいときは言っても大丈夫、など、経験がないことがあります。家庭内で極端な考え方になっている場合、少し手を抜いても大丈夫なこと─「宿題を1日忘れただけでは世界は終わらない」「挨拶を一回忘れただけで嫌われたりはしない」─などの別の視点も伝えられるとよいと思います。
ある方は、「自分の親が極端だったので、自分の子どもへの関わりがこれでいいのか心配でたまらない。TVのホームドラマにでてくる家庭のようには到底できない。」と真剣に悩んでいました。ホームドラマに出てくるような家庭は理想であり、一般的にはあまりないことを知る機会がなかったのです。
日々の生活の過ごし方や親子の関わりは多種多様であり、一概にこれが正しいとは言えないだろうと思います。ただあまり極端だと子どもは周囲の家庭との違いに戸惑い、何が正しいのかよくわからなくなってしまいます。いろいろな家庭があり、自分の家庭が絶対ではない。それを知る機会が作れるよう、周囲の大人が配慮していけるような、そんな社会になっていければいいなと思っています。