「子ども情報ステーション by ぷるすあるは」精神障がいやこころの不調、発達凸凹をかかえた親とその’子ども’の情報&応援サイト

聴覚障害[ちょうかくしょうがい]

子どもも大人もイラストで学ぶ病気や障がい

聴覚障害

音をきいたり感じたりする部分に、なにか問題があり、音が入らない、もしくは入りにくい状態のことを聴覚障害といいます。生まれつききこえない人や、途中[とちゅう]できこえなくなる人もいます。
人によってきこえかたはさまざまで、補聴器[ほちょうき]を活用したり手話[しゅわ]コミュニケーションを図る人も多いです。
口話[こうわ:口の形を読み取る]や筆談[ひつだん]なども含めて、状況に応じてそれぞれの手段を組み合わせたコミュニケーションを図っています。


 

ページにおこしいただきありがとうございます。
大人も子どももいっしょに見れて、基本的な知識を学べるページです。およそ小学校中学年~大人の人に向けです。もっとくわしい情報を知りたいときは、参考サイトがページの下の方にあります。(子どものみなさんは、わかりにくいことや、ぎもんに思ったことは、大人の人に聞きながら読んでください。)

作成者:ぷるすあるは+さいたま市障害者更生相談センター
更新日:2019年9月29日

聴覚障害

ページのエッセンスをA4×2枚のシートにまとめました。
PDFを開くことができます。

[PDF]聴覚障害(1.2MB)

01 こんなことで苦労しがち・・(例)

 

02 年代別、どんなことが起こりやすいの?(こんな気持ちになりやすい)

 

※ついていけない、わかってもらいづらい、不安、疎外感、孤立感… ひとりぼっち、といったきもちになりやすいです。

※外見ではわかりにくい障害です。
例えば、通常のクラスにも、聴覚障害のある生徒がいることがあります。
補聴器[ほちょうき]をつけていると全てきこえるもの、手話はだれもができるもの、と誤解[ごかい]されていることがあります。
聞こえ・聞きにくさの程度も、コミュニケーションの方法も、とても大きな個人差があります。

03 どうしたら生活しやすくなるの?

 

コミュニケーションをとろうとすることが大切です。
先回りの配慮よりも、相手の人がコミュニケーションしやすい方法をたずねます。

スマホや携帯があれば、そこに文字をうつのでok。最近では、ITを活用している人も多いです。
繰り返しになりますが、コミュニケーションをとろうという姿勢が大切、表情は2割増くらいのイメージです。紙に書いていくなど、できる準備はしていきます。

 

補聴器も日々進化。最近のものは壊れにくい丈夫なものになっています。防水仕様のものも。
補聴器用の電池の値段はさまざまです。日々使う方は電池の使用も大きいので、調べてみるとよいと思います。

 

※通訳を介したコミュニケーションのときの注意点

通訳の方だけを見て話すのではなく、相手の方へ視線や関心を向けて話をします。

04 障害がある人はどれくらいいるの?

 

出生数に対する難聴児の割合・・・1000人に1-2人

*茨城県メディカルセンターの調査(Audiology Japan 56,751〜756,2013)より

※手帳の規準や言葉の使い分けは、Q&Aにかいています

05 親が聴覚障害のとき、子どもの安心のためにできることは?

 

親が聴覚障害で子どもは聴覚障害がないとき、年齢不相応の通訳の役割を、子どもが担[にな]っていることもあります。

例)大人がやるべき手続きの話や、大人同士の会話など

こんなきもちを感じていることがあります。

まわりの大人にできること

子どもによって、して欲しいこと、して欲しくないことはさまざまです。
子どもが年齢不相応の役割を担わないように、大人の会話は、大人同士で行います。

 

06 よくある質問 Q&A

 

Q 紙もスマホもないときのコミュニケーション方法がありますか?(災害時・緊急時など)

A 手に文字を書く方法があります。

・手を黒板に見たてて顔の横に置く
・人差し指をペンに見立てて、一文字書く
・相手のわかった合図(うなずきなど)を確認
・次の一文字へ これを続ける

ポイントは、ペン先が見やすいように、手を握って、人差し指1本だけを立てる。一筆(一画)ずつしっかり止めて書くことです。

※聴覚障害の方でも手話を読みとれる人ばかりではないです(むしろ割合は少ない)、手話で自己紹介だけできても、手話で返されたときに読み取りが出来ないとコミュニケーションできません。
特に緊急時は、自己紹介も省き、必要なことだけ伝えてください。

聴覚障害の方との実践的コミュニケーション─紙もスマホもないとき(コラム)

 

Q 聴覚障害、難聴、ろう、のちがいは?

A
聴覚障害者はろう児(者)・難聴児(者)・中途障害児 (者)をふくみます。

ろう者:生まれつきをふくめて、言葉を話せるようになる前に、聴力をなくした人。手話を第一言語としている人が多く、発声が難しい人がおおいです。
中途失聴者[ちゅうとしっちょう]:一度、言葉を話せるようになったあとに、全く聞こえなくなった人。
難聴者[なんちょう]:聞こえにくいけれど、聴力がある人。補聴器で会話ができる人から、ほとんど音が入らない人まで、はばひろい。

※使う人によっても、これらの言葉の意味が少しずつ変わることがあります。(中途失聴者と難聴者の両方をふくめて「難聴」ということもある、など)

 

Q 聴覚障害の程度はどのようにわかれますか?

A
【世界保健機関(WHO)による難聴の分類】

難聴の度合いを表す「dB」は健康な人に聞こえる最も小さい音のレベルを基準にして、それよりどのくらい大きな音なら聞こえるかを表したものです。
聴力レベル70dB以上では、身体障害者手帳の交付を受けることができます。

生活の中で、きこえに心配がある方は、専門医へご相談ください。

07 参考ページ・サイト&図書

iPhone、iPad用・障害のある人に便利なアプリ一覧/東京都障害者IT地域支援センター
http://www.tokyo-itcenter.com/700link/sm-iphon4.html

》DeafLife_Bridge〜聞こえる世界と聞こえない世界の架け橋。

ろう者・難聴者・中途失聴者・聴覚障害・コーダ・手話・要約筆記・通訳に関わる全ての人たちからの企画宣伝などの情報サイト

無料で使える便利なアプリ
・筆談パット:自分側の領域に書くと相手側にも自動表示。紙をいちいち回さなくていい。
・手書きカンペ Lite:シンプル構造。スクリーンショットがさっとできる。

このページの担当

アルハとホット

 

 

さいたま市障害者更生相談センター+ぷるすあるは

さいたま市障害者更生相談センター

 

(高次脳機能障害、知的障害につづいて、さいたま市障害者更生相談センターといっしょに作成したページです。精神障害や発達障害のテーマからは少しはなれましたが、チアキの兄が聴覚障害ということもあり、このテーマに取り組みました)