子どもも大人もイラストで学ぶ病気や障がい
若年性認知症
認知症は、脳やからだの病気のために、記憶[きおく]や判断力[はんだんりょく]などの能力が低下していく障がいです。
65歳未満の認知症を「若年性認知症」とよびます。
若い年代特有の大変さやサポートが必要になることがあります。
認知症全般の症状やサポートについての情報は
》イラストで学ぶ認知症 のページで説明しています。
参考資料・相談窓口情報を追加しました
更新日:2021年12月
ページ担当:ざっきー+ぷるすあるは
65歳未満の認知症を「若年性認知症」とよびます。
原因としては、アルツハイマー型認知症・脳血管性認知症・前頭側頭型認知症・レビー小体型認知症、頭部外傷後遺症、アルコール性などがあります。国の調査では、若年性認知症では血管性認知症が最も多いです。
老年期に比べると少なく、うつ病などの他の精神疾患や、更年期障害[こうねんきしょうがい]、ストレスからくる疲労などと思われがちで、診断[しんだん]されるのが遅れてしまうことが多いです。
老年期とはちがった問題が多く、社会での理解もまだまだ少ないのが現状です。
相談機関やサービス
若年性認知症は50代が多いと言われていますが、20代や30代でもおこる可能性があります。働きざかり、子育ての最中、という人が認知症になった場合、経済的な問題や子どもへの精神的な影響などが生じ、とても深刻な事態になることもあります。
40歳以上であれば、認知症の診断があれば介護保険を利用することができます。
39歳以下になると、介護保険を利用できず、支援を受けづらいのが現状です。
介護保険以外で利用できる制度には、自立支援医療や精神障害者保健福祉手帳、障害年金、医療費控除[こうじょ:安くなる]などがあります。
かかりついての病院や市町村(障害福祉の担当窓口)で、今は何が利用できるのか相談してみます。
※都道府県(一部政令指定都市)ごとに、若年性認知症の人やその家族からの相談の窓口が設置され、「若年性認知症支援コーディネーター」を配置されるようになりました。(このページの下の方の相談窓口のところにリンクをはっています)
親が若年性認知症になったときの子どものサポート
まだ子どもが小さい時に親が認知症になった場合、子育てがうまくいかず混乱したり、不安やあせりが強くなっていくことが考えられます。
就学している子どもがいれば、経済的な問題がひときわ大きくなることもあります。
子どもは家庭の中のゆとりのなさを感じ取り、自分も不安定になったり、あるいは過剰に家族のために頑張ろうとするかもしれません。親のことをだれに相談していいかわからず、ひとりで抱えてしまう可能性があります。学校での相談先には、学校の担任の先生や保健室の先生、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーがいます。先生から地域のサポーターにつなげてもらえるかもしれません。
一般的な情報
子どもができる工夫や子どもへのメッセージのページ
》小学生のみなさんへ
》中学生のみなさんへ
》ヤングケアラーのみなさんへ
※まだ全国に数か所ではありますが、親が若年性認知症の子ども世代のグループも立ちあがっています。20代くらいからの参加のところが多いです(10代の方の参加も相談にのってもらえると思います)。
親の子育て支援情報
若年性認知症に関する相談窓口
》若年性認知症に関する相談窓口の情報
(社会福祉法人仁至会 認知症介護研究・研修大府センターのサイト)
情報サイト・参考資料など
》若年性認知症 Information for children
若年性認知症のまとめサイトです。主に子ども世代のみなさんに向けて、若年性認知症についての情報、全国の子ども世代のグループ、子ども世代の声、お役立ち情報を紹介しています。
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》若年性認知症ハンドブックー若年性認知症と診断された本人と家族が知っておきたいこと|厚生労働省
病気について、思いについて、日常生活、医療や治療、社会制度やサービスについてなど、幅広くのっています。
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社会福祉法人仁至会 認知症介護研究・研修大府センター
若年性認知症コー ルセンターの運営や、若年性認知症についての本人・家族、支援者用のガイドブッ クを作成しています。「若年性認知症支援に関するハンドブック」が公開されています。
https://www.dcnet.gr.jp/support/research/center/