「子ども情報ステーション by ぷるすあるは」精神障がいやこころの不調、発達凸凹をかかえた親とその’子ども’の情報&応援サイト

ギャンブル依存症[いぞんしょう]

子どもも大人もイラストで学ぶ病気や障がい

ギャンブル依存症(ギャンブル障害)

ギャンブル依存症は、自分の意志ではギャンブルをやめられなくなる病気です。治療やさまざまなサポートによって、回復できる病気です。ひとりでかかえずに、ご本人、ご家族ほか、相談できる人から相談に行きます。

アルコール依存症イラスト1

 

ページにおこしいただきありがとうございます。
大人も子どももいっしょに見れて、基本的な知識を学べるページです。およそ小学校中学年~大人の人に向けです。もっとくわしい情報を知りたいときは、参考サイトがページの下の方にあります。(子どものみなさんは、わかりにくいことや、ぎもんに思ったことは、大人の人に聞きながら読んでください。)

担当:スケ+ぷるすあるは

01 どんな問題が起こりやすいの?(症状と経過)

 ギャンブル依存症で起きやすい問題

仕事、家族、信用、家などの財産を失う、うつ病をわずらう、中には横領[おうりょう]や詐欺[さぎ]などの犯罪[はんざい]につながることもあるなど、進行性の病気です。

*コントロールできなくなる病気です

例)問題が起きているのにやめられない、自分でもやめなければと思うのにやめられない
「もうギャンブルはしない」と何度約束してもまたやってしまう。

「借金をしてまでギャンブルしている」はわかりやすい依存症のサインです

依存症の経過

02 回復のサポートになることは?

ギャンブル依存症は回復できる病気です。

ひとりでかかえこまずに、相談できる人から相談に行きます。本人が行かないときは、家族や同僚など、まず相談できる人から行きます。回復の過程はひとりひとり違います。その人にあった道筋を見つけます。

ギャンブル依存症の回復のきっかけ

 

 

サポーターの例 つながりやすいところへ

・自助グループ:共通の問題や悩みを抱えた人が集まり、解決を目指して自主的に運営しているグループです
*本人向けの自助グループに『GA(ジーエー:ギャンブラーズ・アノニマス)』、家族の自助グループに『ギャマノン』があります

・精神保健福祉センター・保健所などの相談機関:家族のみでの相談もできます
・医療機関でギャンブル依存症の治療を行っているところ
・弁護士、司法書士(借金の額が少ないとき) など

03 依存症の人はどれくらいいるの? 原因は?

 

平成 29 年度に実施された国内のギャンブル等依存に関する疫学調査(中間まとめ)*では、過去1 年間のギャンブル等の経験等で、ギャンブル等依存症が疑われる人の割合は 0.8% (平均年齢は46.5歳、男女比9.7: 1)、日本の人口に換算すると約 70 万人と推計されています。

 

日本は国際的にみても、ギャンブル依存症の人が多いです。その多くがパチンコ依存です。
性格、学歴、職業、年齢や性別にかかわらず、だれでもなる可能性があります。

 

*’ギャンブル障害の疫学調査、生物学的評価、医療・福祉・社会的支援のありかたについての研究” 障害者対策総合研究開発事業(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)

04 (親が依存症のとき)子どもの安心のためにできることは?

  • 子どものどんなきもちもみとめます
  • 日常生活をサポートします:食事、生活リズム、身だしなみ、学校の準備、遊びなど
  • こまったときの対処法を相談しておきます:「こまったときカード」を作る、暴力や暴言に対してはその場をはなれ(子どもをその場からはなして)安全を守る
  • ギャンブルの問題や大人のケンカは子どものせいではないことを伝えます
  • 家族が少し元気になる、病気や対応について知る、ひとりだけで抱えずに相談してみます

子どものケアについてさらに詳しく知りたいときのページ

親が精神障がいやこころの不調になったときの子どものケアガイド

障がいをかかえながらの子育てを応援しているページ

ゆるゆる子育て

05 よくある質問 Q&A

 

Q 借金にはどう対応したらよいですか?

A まわりの人が借金を肩代わりしないことがとても大切です。

本人が借金の相談をできる窓口に行きます。本人が行かないときは、家族から相談に行きます。役所の借金相談窓口は、無料で相談できます。借金の整理は、自助グループや相談機関につながってから行う方がよいです。

 

*借金の相談に行くときに整理しておくとよいこと

[PDF]自分の新しいスタートを考えるためのシート

スタートシート

 

 

 

Q パチンコ以外ではどんなギャンブル依存症がありますか?

A 競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじやスポーツくじ、FX(外国為替証拠金取引)などにはまってしまうことがあります。

06 関連コラム/ページ

ゆるゆる子育て
障がいをかかえながらの子育てを応援しているページ

親が精神障がいやこころの不調になったときの子どものケアガイド
お子さんがいる場合の子どものケアについてまとめたページ

家族の対応いろいろ
病気や障がいの方がいるときの家族の対応例を紹介しているページ

 

そのほかの依存症のページほか

》アルコール依存症

》薬物依存症

》ネットがやめられない…

》自助グループへ初参加するときに知っておくとよいこと・会場の調べ方や豆知識

07 もっとくわしい情報を知りたいときの参考サイト&図書

参考サイト

》依存症対策全国センター

依存症について、気づく、学ぶ、相談先や医療機関の情報、各種資料などが集約されているサイトです。(ギャンブルだけでなく、代表的な依存症を網羅したページです)

》久里浜医療センター|ギャンブル依存症治療部門 (TPGR)治療部門

受診や治療の流れ、借金問題への対処法など。

ギャンブル等依存症でお困りの皆様へ|消費者庁

各種資料、啓発資料や、省庁、関連団体へのリンクなど、幅広い情報が集約されています。

書籍

  • ギャンブル依存症,田辺等著,生活人新書,2002
  • 世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい?,松本俊彦 著,河出書房新社,2021
  • 家族のための「ギャンブル問題 完全対応マニュアル」,田中 紀子,特定非営利活動法人ASK,2021

このページの担当

山田さん

スケ+ぷるすあるは

仕事は病気や障がいを持った人の生活を支援してます。 人って変わることできるんだね、回復ってあるんだよな〜と。そんな思いで毎日をゆるく生きています(スケ)

 

 

この教材は、平成28年度子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)の助成金の交付を受けて、NPO法人ぷるすあるはが作成したものです