お子さんが小学校の入学を控えた・・ちょっとしんどい親御さんへ。
学校の先生と保護者(先輩ママ)からの特集コラムです。
1.入学説明会を省エネでのりきる(まさみ先生・もっち先生より)
2.カンペキにできなくてもいい。親だって1年生。(病気を抱えた親の立場から)
3.入学準備を省エネでのりきる(まさみ先生)
しんどい親と子の小学校入学・新しい学校生活。
成長してくれてホッとする気持ちと、いっぽう不安と緊張もいっぱいでしょう。
今回は、病気を抱えた親の立場から、学校や教員とのおつきあい、学校生活に関するアドバイスを、体験も交えて書いてみます。
(西宮市を拠点に「産後うつ・子育てがブルーなママの会〜ルミエール」を主宰されているさくちるさんの寄稿です)
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カンペキにできなくてもいい。親だって1年生。
保育所時代は、どの先生方も「事情」をよく把握して親子支援をしてくれました。
小学校入学で、急に突き放されたような不安がありました。
けれど…入学時の先生のお話「何もあわてなくていいですよ。10歳でオムツがはずれないならその時考えましょうね!(例え話で)」
すごく身構えていたのだけど、意外と小学校はおおらかなところでした…安心していいですよ!
基本は「報・連・相」。子どもは社会みんなで育てるもの!たくさんの人が支えてくれる。
今時、メンタルしんどい親は多いです。
学校に病気を隠さず、子どもが元気に学校生活を送れるように「情報共有・協力体制」するのが安心です。
思ったのですが、親側は、卑屈にならず依存にもならずサラリと「業務連絡」ととらえるといいなということ。
親の病気のことは「フルタイム勤務です」「兄弟がとても多いです」「妊娠中です」などと同等の「子どもの家庭環境情報」の一つ。
「親に持病があります・体が弱いです」、気に病む必要はないです。
校長・教頭・学年主任など、電話でもメールでも抵抗ない方法で、事情を知っておいてもらえるとさらに安心。入学前健診などの機会がチャンスかも。この点は、学童保育を利用する場合も同様です。頻繁でなくてもいいですよ。
何より「プロを信頼する」!
先生に事情を話すと、「子どもさんの、学校でのことはお任せください!変わった事があればお知らせします」と言ってもらえ、「さすがプロ!」と頼もしく、不安が減りました。
こちらも協力していこうと思いました。
先生の「相談してくださいね」の一言で、安心してうまくやれたりするものですね。
入学説明会。
ここから遠慮なく「報・連・相」。緊張や不安などで具合が悪くなるかもしれないことを、事前にお知らせしておくなど…。
説明会や面談・検診、日時や場所の変更や代替案など、柔軟な対応を「相談」してみるといいですよ。
入学準備…使えるもの・便利グッズ・頼んだりサポートを駆使!
準備する物が数多いので、体力温存が吉!
算数セットなどの大量のお名前付けは噂通り大変。もちろん?シールを買い、人に手伝ってもらいました。
(徹夜して仕上げても、すぐには使わなかったり…親の愛情試しのようだった(泣))
入学直後の「お便り」の多さ至急さも、山場の一つ。(読んでも分からない、気力体力がない、整理できなくて失くす、期限を切られるとパニックを起こす…)サポート得られるといいなと思いました。
入学準備も、つつがなく出来るとは限らないですよね。出来ないものは出来ないですから…。
フォローか学校に小物のバックアップ(予備)があると安心でした。
しんどい行事。
入学式・保護者懇談会・授業参観・運動会など… 人がいっぱいなのがもうダメで。休める所もほしかったな…
ほんとに、「少しのハンデ(猶予や配慮)」で親が安心できれば、子どもも穏やかに過ごせると思います。
また、行事も行けるとは限らないですし、親の参加が前提ではなく、「友達と先生とで盛り上がろう!」という姿勢だといいな。
親も先生も「親の愛情神話」から脱却すると、ゆるくおおらかになり、子ども自身が尊重され、「しんどい親子」も少しラクになれるかも…と思います。
日常しんどい事… ハッキリ言って起きてこられないので。
朝ごはんに集団登校、学校からの「お便り」何が書いてあるかも分からなかったりする、期限に弱い、整理できなくて失くすとか。
宿題を家庭で見てやるとかすごく負担だし出来ないジレンマ(塾に行くと負担2倍)、明日の持ち物忘れ物チェックもほとんどできない状態…工作の材料とかも、すぐ用意できないです(泣)
先生が「当たり前」と思う事が、できないんです。でも、無理しない!事情を話そう!
「お家でちゃんとやってください」と言われ「ヤル気がない・だらしない」と思われてるんだろうなぁと悲しくなったり。
でも、話せば「何か事情があるの、どう支援しようかな?」と理解してもらえました。
PTAのあれこれ。
役員決めは毎年ツラくて。
先生に相談して免除してもらったり、低学年で軽めの役に立候補して終えたり。得意な人にお任せする気持ち。
保護者の旗当番や下校時パトロールも大変でした(気力体力プレッシャー)。
本当はすごく免除してほしい…、だんだんに保護者間にも理解が広がりつつあり、交代してもらえたりしました。
保護者同士のおつきあいは、ゆる〜くでいい!無理は禁物。幼稚園までとは違い、ドライでOKでしたよ。
チャンネルはいくつもあるといい。
スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの存在も心強いです。
保健室の先生も頼れる存在(子どももつらい時は一休みするので情報交換)。
行政では、こども家庭センターなど18歳まで対象の機関もあります。
あと、私はツラくなったら、古巣の幼稚園・保育園の先生に話を聞いてもらいに行きました。安心できましたよ!(進級時、元担任なども同様)
学校生活、たくさんの人がしんどい親子を支えてくれます。
遠慮せずに安心して相談して、親子で経験値UPできるといいですね!
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さくちるさん
『産後うつ・子育てがブルーなママの会〜ルミエール』主宰
ルミエールはフランス語で「ともしび」の意味。産後うつから何年も、本当に孤独で不安でつらくて、真っ暗闇のトンネルの中に一人ぽっちな気分でした。なので、そんな闇の中にふと見つけた「ともしび」のようなホッとする存在でありたいです。安心、安らぎ、温もり、癒し、共にいる仲間、希望、の象徴として。兵庫県・西宮市を拠点に活動。
「みんなのストーリー」のコーナーでもインタビュー記事を紹介しています。
》うつの本人で母の立場から
【前編】うつについて、子どもにこんなふうに伝えました
【後編】同じような悩みを抱えたママたちと集い、自分OK!と感じられるようになりました