毎日の生活のこと – 中高生のみなさんへ

こんなふうになったらいいなという希望や、夢がありますか? 
毎日の生活のなかの心配事で頭がいっぱいで、希望や夢を描くキャンバスが広げられないかもしれません。
心配ごとを軽くするお手伝いがあれば、あなたの希望や夢をかなえる手助けになるでしょうか。

このページは、大人の力を使うとき、自分でできることを自分でするとき(できるはんいで)の知恵を書いています。

1 自分でできることをする(できるはんいで)

ごはんのことなど

大人はみんな料理ができるというわけではないです。
もともと苦手な人もいるし、調子がわるくて作れないこともあるし、いそがしくて作れないこともあります。いろいろな事情があります。

ごはんは生きるエネルギー。
毎日、毎食のことなので、時間も手間も準備の負担[ふたん]を少なく、楽に食べることを優先[ゆうせん]します。つかえるものはなんでも使ってokです。
レトルト、おそうざい、冷凍食品、テイクアウト、デリバリー(宅配)、外食 etc… 
ごはんの準備で、自分でできることがふえると世界が広がります。
》【動画あり】ごはんのたきかた(ごはんばあれば、おかずがなくてもなんとかなる)

家以外でごはんを食べられるところをふやす方法

子ども食堂

子どもが、ごはんを安く(無料のところもある)食べられるところもふえています。
[子ども食堂 (住んでいる地域)]で検索[けんさく] するとでてきます(対象年れいや値段もチェック)。
ごはんの他に、遊びや勉強の場、行事があったりするところもあります。開いている回数や、やっている人、来ている人たちも、子ども食堂によってちがいます。「自分にあう場所があったらラッキー」くらいなかんじで、試しにのぞいてみるとよいです。

学食

進学先を選ぶときに、「学食」のある学校を選ぶと楽なこともあります。

賄[まかな]いつきのアルバイト

アルバイトができるようになったら、飲食店でアルバイトをすると、食事がついていることもあります。条件を確認[かくにん]します。賄い料理は、客に出すのではなく、従業員の食事用に作られる料理のことです。


ちょっとひとこと…
「できるはんいで」「負担にならないはんいで」…てどこまでなのか、人によってもちがうし、意外とむずかしいです。


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2 大人の力を使う

はじめに受けとるかは自分で決めていい

食べ物や生活用品、サービスetc…自分の好みではなかったり使わない物は、使わなくて(食べなくて)いいし、そのことに罪悪感[ざいあくかん]を感じる必要はないです。受け取らないのも、受け取って使わないのもだいじょうぶです。

大人にできるかもしれないこと

制度やサービスは、地域によってちがったり、みんなが使えるわけではなかったり、お金がかかるものもあります。調べたり、問い合わせや申請[しんせい]するときには、大人の力を使えるといいです。

ごはん

食事の準備の負担[ふたん]がへるようにいっしょに考えてくれる人、買う食材や簡単[かんたん]につくれるメニューを考えてくれる人、利用できるサービスがないかを調べてくれる人、ひとりでごはんを食べられる場所の情報をもっている人、など。

たとえば、次のような場所やサービスが使えることもあります

  • 親が病気や障[しょう]がいで、家事ができないときの家事サービス
  • お弁当をとどけてくれる、配食[はいしょく]サービスもある
  • 食費が足りないとき(生活費が足りないとき)の経済[けいざい]的な援助[えんじょ]
  • 生活がしんどい人へ、食べ物を無料で配布しているフードパントリー

こんなサポート先もあります

「ユキサキ支援パック」(ごはんやお金)
認定NPO法人D×P(ディーピー)が提供しているサポートです。
「ユキサキ支援パック」は、さまざまな理由で、親にたよれずに暮らす25歳までの人にごはんやお金を届ける取り組みです。「ユキサキチャット」は、不登校・中退など、いろいろある13歳〜25歳の進路・就職相談です。
》認定NPO法人D×Pのサイトへ

持ち物・服・下着や生理用品

持ち物や服がそろわない、下着や生理用品がそろわない

  • 理由をいっしょに考えます、そろうようにサポートします。
  • 生活費が足りないとき、経済[けいざい]的な援助[えんじょ]がうけられることがあります。

家(住まい)

家の中が散らかりすぎ/きれい好きすぎ

  • かたづかない理由をいっしょに考えます。
  • 安心して生活できる家になるように、サービスを考えたり、わかりやすい家族の中のルール作りを考えます。(例 散らかっていてもいい範囲[はんい]を決めてそこは何も言わないようにする、ヘルパーさんが入るなど)
  • きれい好きすぎてまわりに強制してくることでこまるとき、理由を考えたり、家族のルールづくりを考えます。

お金のこと・お金のことで進学を迷っているとき

お金がない、足りない、なくなる… 

  • 足りないものを手に入れる方法を探したり、必要なときには申請[しんせい]したりします。
  • お金について受けられるサービスや制度を探したり、必要なときには申請したりします。
  • 家にお金がない、うまくまわらなくなる原因を考えて対処[たいしょ]します(家の大人の人が、なにかに度をこして使いすぎてしまっているときなど)。
  • 計画的にアルバイトをしたり、お金をためる作戦をいっしょに考えます。
  • 家を出て暮[く]らすときに生活にかかるお金や、使い道、やりくりの方法をいっしょに考えます。

お金のことで進学を迷っているとき

  • どんな学校があるかいっしょに調べます。
  • お金があまりかからない学校や、奨学金[しょうがくきん]制度など、使える制度を全て考えます(奨学金には、返さなくていい「給付型」と、返さないといけない「貸与型」があります。返さないといけないとき、期間や金額など、返し方は奨学金によってちがいます)。
  • 進みたい学校に行けるように学習のサポートを考えます(無料の学習塾[じゅく]をやっている地域もあります[(住んでいる地域) 学習サポート 無料]で検索できます)。

家族の世話・家事

》親や家族のこと

<4 家族の世話>のなかで、子どもが、家事や家族の世話、介護[かいご]などを行っているときのいろいろな知恵や、ヤングケアラーのことを書いています

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3 相談できる大人・生活のなんでも相談屋(ソーシャルワーカー)

「ソーシャルワーカー SW」は、生活にこまりごとをかかえている人の相談やサポートに取り組んでいます。
制度やサービス利用についてのスペシャリストです。
(国家資格の、社会福祉士[しゃかいふくしし]や精神保健福祉士[せいしん ほけん ふくしし](PSWやMHSWと呼ぶこともある)をさすこともありますが、資格はないこともあります。)

どこで会えますか?

学校にいる「スクールソーシャルワーカー SSW」がふえています。ひとりで何校か受け持っていて、巡回[じゅんかい]したりしています。

「コミュニティソーシャルワーカー CSW」といって、地域でこまっている人を、サポートにつなげたり、コーディネートをしている人が活動している地域もあります。「社会福祉[ふくし]協議会」に所属していることが多いです。
ソーシャルワーカーは、そのほか、役所の福祉の部署、保健所、精神保健福祉センター、地域の相談機関、病院(医療ソーシャルワーカーMSW、PSW)、などにいることがあります。

ヤングケアラーコーディネーター

ヤングケアラー向けの相談窓口や支援がふえてきています。
自分がヤングケアラーかどうかわからない、というときでも、生活のことの相談にのってもらえます。
》ヤングケアラー相談窓口検索|こども家庭庁

学校の相談員や保健室の先生、スクールカウンセラーなど、まず身近で話しやすい大人に相談してみるものよいです。若者支援や子ども食堂、子どもの居場所づくりを行っているところでも、いろいろな情報やサポートをもっていることがあります。

あなたの生活と健康が守られて、遊んだり学んだり、意見を言ったり、いろんな活動に参加することは、あなたに保証[ほしょう]されている権利です。のぞみを言うことはわがままではないです。

参考リンク

》子どもと家族を支える社会保障[ほしょう]制度やサービス

》あなたや家族の安心・安定を支える「社会保障」とは?中学生でも使えるの?①|横山北斗さん
NPO法人CoCoTELIのWebサイトの「メディア」コーナーの記事です。2回シリーズ。

自分のこと

親や家族のこと
子どもが、家事や家族の世話、介護[かいご]などを行っているときの知恵も書いています

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