「子ども情報ステーション by ぷるすあるは」精神障がいやこころの不調、発達凸凹をかかえた親とその’子ども’の情報&応援サイト

心療内科と精神科はどうちがいますか? 精神科受診Q&A 

心療内科と精神科はどうちがいますか? 精神科受診Q&A 
2019年8月25日 pulusu

精神科で長年働いてきた看護師のチアキが、精神科の受診や治療などの質問に回答するコーナーです。

 

質問タイトル:心療内科と精神科はどうちがいますか?
どちらにかかったらよいですか?

チアキの回答

 

ご質問ありがとうございます。
精神科と心療内科のちがい、ときどき聞かれる質問です。
まず、大まかなイメージで言うと…

 

「精神科」
→いわゆる精神科

「心療内科」
→心と身体の両面をみるイメージ
精神科寄り、内科寄りのどちらの場合もあります

 

「精神科」
と掲げている場合は、統合失調症、うつ病など、一般的な精神疾患全般を診察していると考えてよいです。医師も精神科医であることが多いです(あるいは精神科のある程度のトレーニングを受けている。ただ、絶対ではありません、理由は補足に)。
「精神神経科」と表記されることもあります。精神科と精神神経科は同じものです。

「心療内科」
狭い意味では、心理的な要因が影響している身体の病気を主にみています(「心身症」といいます。過敏性腸症候群、疼痛[とうつう]性障害など)。広くは、心と身体と両方に症状がでるような病気のイメージです(やや雑な表現になりますが…)

 

実際には、いくつかの科が併記[へいき]されていることが多いようです。

 

「精神科・心療内科」
→ 一般的な精神科のことが多いです

「精神科」よりも「心療内科」の方が受診しやすいと感じる人もいるため、「心療内科」が併記されることが多いです。

「内科・心療内科」
→ 内科が専門のことがあります

軽症のうつ病など、一部の精神疾患のみ診療を行なっている、そのほかは精神科へ紹介といったこともあります。

 

多くの場合、病院のホームページに、対象としている病気や状態、担当医師の経歴や資格の記載があります。
病院に電話をして、「こういった症状(病名がわかれば病名)で受診したいのですが…?」「精神科の病気もみていますか…?」と確認してみるのもひとつの方法です。
心の不調かも?…と思ったときにも、身体の病気が隠れていることもあります。かかってみないことには、これは精神科、これは内科とスパっと割り切れないこともあります。まず、かかりやすい病院へかかってみるということもよいと思います。

 

 

補足1
このようにわかりにくい一因は… 医療機関の診療科目は、医師免許があれば自由に掲げることができます。いくつか資格が必要な科もありますが、精神科は医師であれば誰でも掲げられます。例えば整形外科医が精神科を標榜しても問題ありません…。

 

補足2
「神経内科」も紛らわしいことばですが、神経内科は、脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です。例えば、脳卒中、パーキンソン病、ALSなどの病気です。精神科ではありません。
(認知症やてんかんなどは、神経内科でも、精神科でもみることがあり、ちょっとわかりにくいことがあります…。)

なお、神経内科は「脳神経内科」という標榜診療科名に変更していくそうです。(一般社団法人日本神経学会のページより)

 

関連ページ

》精神科の受診を考えている方へ

受診のためのヒントを掲載しているページです。

チアキ
関西→関東、精神科ひとすじの看護師。
ぷるすあるはの制作担当、絵本ではお話と絵を担当しています。

》チアキのスキマ相談(一覧のページ)へ


 

毎月のメールマガジン「アルハ通信」で最新情報が届きます
サイト運営団体:NPO法人ぷるすあるは
》これまでのメールマガジンをみる