学校に行ったり、仕事をしたりする上で遅刻しないということは大事なことだし、そのためには「朝ちゃんと起きる」ということが大切だと言われています。僕は普段人から相談を受ける仕事をしていますが、「朝起きられない」という相談は時々受けますし、それで困っているともよく言われます。
…でも、よくよく考えるとそんなに困ることなのでしょうか?
会社などに就職する上で朝起きることは大切かもしれません。朝8:30ないし、9:00から始まる仕事が多いからです。そのため、この時間までには会社に出勤していないといけないことがあります。
また八百屋さんや魚屋さんは「仕入れ」があるので、もっと早いです。漁師さんとかも朝早く漁に出かけます。このように朝早く始まる仕事は意外と多く、朝起きるのことは「生活習慣」だといわれるので、子どもの頃からそういったことを身につけましょうと言われます。
また、日中太陽の光を浴びることが心身にとって良い影響を与えるという話もありますし、朝ご飯を食べた方が勉強がはかどるなんて言うこともあります。
ですが、それはあくまで「一般的」な話です。仕事に関していえばフレックス制と言って働く時間をズラしたり、シフト制でお昼や夜から勤務したりする仕事も世の中にはたくさんあります。
また、イラストレーターやプログラマー、翻訳家などといった仕事している人たちの中には、会社などではなく個人で仕事をしている人もいて、締め切りなどは守らないといけませんが、働く時間は比較的自由に自分で決められます。
身体に良いという太陽の光を浴びることも午後からでも十分ですし、そもそも最近は紫外線の影響などで長く浴びるごとの弊害なども語られています。朝ご飯だって胃腸が弱い人は無理に食べない方が良い人だっています。
朝から仕事をするということは比較的多くの仕事がそうなっており、そういった意味では「一般的」です。ですが、世の中には「一般的」ではない仕事もたくさんあります。無理に「一般的」な仕事を選ぶ必要はなく、むしろ「自分に合った」仕事を選ぶことが大切なのではないかと思います。
ちなみに学校だって朝から8:30から始まるところが多いですが、今はサポート校で朝ゆっくり始まったり、定時制で午後や夜間から始まるところだってあります。学校も「自分に合った」学校を選ぶことが大切だと思います。
こんな感じで、朝起きられないのなら、朝早く起きなくていい学校や仕事を選べばいいんです。無理に世の中の「一般」に合わせる必要はありません。自分の生活しやすい環境を作っていきましょう。
凸凹自立応援コラム
ぷするあるは制作部、臨床心理士のおがてぃです。
このコラムでは、世の中の個性的な若者が今後の進路や就職を考える際に、多少は役立ちそうな考え方を提供しようとするものです。
とはいっても、いわゆる情報提供のようなものではなく、どちらかというと「世間一般で言われている進路や就職を考える際『これが大事』って言われていることって本当に大事なの?」ということを改めて見直そうとするものです。
いわゆる世間の『一般』の人にとって役立つことが、果たして個性的な人にも本当に役立つのか?特に発達が凸凹してて『マニアック脳』な感じの人達には、もっと違うやり方、考え方があるんじゃないか?ということを訴えたくなったのが、このコラムを書くきっかけとなっています。
世の中にはいろんな人がいるので、このコラムが役立つ人もいれば、全く役に立たない人もいるでしょう。でも、それでいいと思っています。このコラムを読んで、これからのことについて考えるきっかけのひとつにでもなってもらえれば、それで本望です。