「子ども情報ステーション by ぷるすあるは」精神障がいやこころの不調、発達凸凹をかかえた親とその’子ども’の情報&応援サイト

「子ども情報ステーションのご利用アンケート」の結果と声を紹介します

「子ども情報ステーションのご利用アンケート」の結果と声を紹介します
2016年8月11日 pulusu

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111件の回答をいただきました。ありがとうございました!

5/24〜7/10、ウェブ上で回答者を募ったアンケートの結果をご報告します。(この間のサイトのユニークユーザー数は約5万人)
すべての声を読ませていただきました。ほんとにたくさんの自由記載をいただきました。声はその一部ですが紹介します。

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1.回答者の年齢

年齢

(小中高校生は、仮に見てくれていても、アンケートへの回答はハードルが高いと思いますが… 追跡方法がありませんが、子どもたちが少しでもアクセスしているのかは気になるところです。アクセスしやすくなる工夫も課題です)

 

2.お立場

立場

支援者の方の内訳では、教育/保健・福祉/医療 がおよそ1/3ずつ、職種では、精神保健福祉士が最多、続いて看護師、教師、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、臨床心理士、保健師…でした。

サイトにアクセスしたきっかけはSNSがダントツで1位(全体ではgoogleからのアクセスが多いのですが、今回回答してくださった方は、リピートされている方、SNSをフォローしてくださっている方が多いのかなと思いました)
毎日アクセスしているという方が1%いらっしゃいました(ありがとうございます!)

3.役に立った、関心をもったコンテンツ

役立ったコンテンツ

 

1位:イラストで学ぶ病気や障がい

掲載する病気や障がいの種類を増やしていくニーズを実感ですm(_ _)m

*いただいた声<主旨がかわらないように一部要約しています>

・障がい特性の説明は、保護者に子どものことを説明するときに使えそうと思っています。

・知的障がいについてどうやったらわかりやすく発信できるか思考錯誤の日々ですそんな中、わかりやすいシンプルな説明やとても惹きつけられるイラストなどたいへん参考になっています

 

 

2位:小・中高生のみなさんへ

・小中高生のみなさんへ、の項目がとても良かった。自分が幼い頃に、このページを読めていたら、もし母がこのサイトを読んでいてくれたら、とつい考えてしまった。子供でもわかりやすく、かつ大切なことが詰まっていてとても良いページだと思う。いいところを探すのが大人になった今でも苦痛だったが、「笑える」など些細なことが「いいこと」に含まれていて、本当に小さなことでも「いいところ」だと思ってもいいのだと少し思えた。このページをもっとたくさんのこどもが見て、少しでも苦しいまま大人になってしまうような子が少なくなって欲しい。

・困っている子ども向けのコンテンツができたことが、まずとても嬉しかったし感動しました。文章もわかりやすく、レイアウトもとても見やすいです。イラストやキャラクターもかわいいですが、それだけでなく負の感情や世界の広がり(内にも外にも)の表現もとてもすてきだと思いました。この先、子どもたちと関わることがあれば、このステーションの存在を伝えたいと思います。

 

3位:まわりの大人のみなさんへ(子どもと親のケアガイド)

アクセスは決して多いわけではないページですが、サイトの核になるページのひとつで、役立ていただいて、嬉しいです。

・支援が必要な人たちがたくさんいて、自分の対象に入っていなかったことを反省しています。今も親なき人達の支援が必要ですが、精神疾患があっても結婚する人が増えてきたり、精神疾患にり患する人も増え、その子供たちの支援が必要になったのだとひしひしと感じています。病院にいると、なかなかそこまで手が届かないですが、気にとめて支援していきたいと思っています。

 

4位:ダウンロード(ぷるす工房)

コメントで触れてくださるが多かったページです。

・スクールカウンセリング室の窓から、子どもたちに向けて「ハッピーカード」や「イイトコ探し」などのツールを掲示しています。各学年の掲示板には、「こんな時は相談してください」のポスターを貼っており、カウンセリング=病んでると言うイメージを払拭[ふっしょく]するのに役に立っています。実際に、週1回しか勤務していないスクールカウンセラーを少し身近に感じてくれているようで、学年が下の子ほど声をかけてくれるようになりました。

・子どもへ説明するツールがあることで、より理解を促すことができた。子ども自身が実際に助けを求める行動をとることができ役に立ちました!これからもコンテンツを増やして欲しい!

・イイトコ探しリストは衝撃をうけました。疲れた大人たちこそやってほしい。

 

5位:ゆるゆる子育て(親のみなさんへ)

・精神障害とりわけ統合失調症については世間の偏見が根強く、公表は慎重にしなければならないのが現状です。”小学校のPTA役員になった。次年度の部長を例年くじで決めると知り、不安になり2日寝込んでしまった”と勇気をふりしぼって相談にいらした保護者がいます。援助していくにあたって、とりあえずその方が当事者の体験談を聞く機会を身近で捜しましたが、見つかりませんでした。そこでゆるゆる子育ての記事を参考にその方と作戦をかんがえていく、そのために利用させていただきます。

 

声いろいろ

・イラストがいい(多数)
・大学生の講義で活用している
・コラムで「視覚過敏や感覚過敏について」「スクールシーシャルワーカーについて」を取り上げてくださる方が複数名。「依存症についてこれまでよりも身近に考えるようになった、支援の必要性を感じた」「自助グループの参加のアドバイスを活用している」。
・「『先生のための保健室』のページを活用してます」(複数)「学校の先生等、子どもや家族の支援者の方に、使ってもらいやすい資料やツールで積極的に話していけるようになった」
・「『ここに情報がある』と分かっているだけでとても心強い」「癒されます。大人の悩みにも、生かせます!」「自分だけじゃないと思えた」

 

4.改善点やご提案

 

・もっと当事者の方の率直な意見が聞きたいです。
(追記「声をきいてください」のコーナーを開設し、取材記コラムの掲載を始めました。しかし、サポートする立場の取材の割合が多く、当事者の方の声を紹介しきれていません。継続的な課題です。当事者の方の声を紹介しているサイトなどへのリンクの強化もはかっていきます。2017.4.30)

 

・「子どもに親の病気を伝えた方がよい」ということを強調しすぎるのは、必ずしも良いことではないと思います。コンテンツを最初にみたとき、私自身は何とかして子どもに伝える術を考えなければならないと、半ば脅迫的になりました。それは返って心の負担を増し、家族の健康を害します。あくまで一つの選択肢として、子どもが親の病気に巻き込まれて苦しい思いをしているとき、伝えるという方法もあるというくらいに留めるべきではないかと思います。数は少ないですが、当事者を支える配偶者数名で話をした内容です。私たちは、「子どもが知りたい」と思ったときに知らせれば良いと考えています。(追記 》声をコラムでとりあげました 2016.9.22)

 

・「ゆるゆる子育て」の内容が、全く「ゆるくない」と感じます。完璧主義など止められるはずはないし、「頼ること」ができないのが精神障害の特徴だし、子どもとの距離の取り方は最も難しい課題だし、自分のことを周囲に伝えたら偏見や差別に晒されてもっと苦しい思いをした人が沢山います。支援者向けに書いているのなら理解できる内容ですが、全てこなすことができない当事者にはとてもつらく厳しい内容です。それぐらい重症な当事者は、ページの内容を読めなかったり、読めても頭に入っていかないでしょうから、実際には影響はないのかもしれませんが。現在のページの内容は、「上級者向け」であることを、どこかに書き添えたほうが良いかもしれません。
(追記 『ここに書いてあることを全部やる必要はありません。調子によって難しいこともあると思います。ムリなくできるところから取り入れてください』のことばをページの冒頭に加えました 2016.11.8)

 

・パートナーへのメッセージで、「ひとりで抱え込まない(家族会に参加するなど)」という部分はとても大切だと思います。一方、子どもが小さいと子どもを連れて参加するわけにもいかず、孤立している人たちがたくさんいます。そういった生きづらさにも焦点を当てて、コンテンツを増やしていっていただけることを期待しています。
(追記 パートナーの「集い」などのコーナーを設け、情報を募集しています 2016.10.6)

 

・相談を受けるスキルがアップできるポイントや相談員のお悩み解決のようなコーナーがあると助かります
(追記 心理士おがてぃの傾聴シリーズ・ウェブ上コミュニケーション講座を開設しました。内容的には、専門職向けよりも、より一般的な内容ではあります。2017.4.30)

 

・実際にぷるす工房[ダウンロード]にある資料たちをどういうふうに使用しているのかを知るコーナーがあると、どんな使い道があるのかがわかり、さらに使いやすさがひろがるし、参考になると思います。
(追記 利用届けを出していただくことにし、現在、活用例を集めています。近日中にコーナーを開設します。2017.4.30)

 

・掲示できるようなツールがたくさんあると助かります。「広い世界が待っているし」も、ツールとしてあげていただけると凄く凄く嬉しいです。日常の臨床の中で、子どもたちが「今」という狭い世界の中でしか生きられていないことをよく実感します。もちろん、私たち大人は言葉で子どもたちの今後の世界が広がることを話しますが、子どもたちには「それはあくまでも先生の場合やろ」と受け取られているように思います。具体的事実としての世界の広がりを示してくださっているあの内容はとても気に入っているので、ぜひお願いしたいです。(→掲載しました)

 

こんな情報もあるといい

・地域ごとの情報
・“性同一性障害”についての情報
・学校の先生、子どもに向けたいじめの取り扱いに関する資料など
・子どもが虐待をうけることによる影響について
・先生のための保健室 の続編

 

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たくさんのご意見、ご提案をありがとうございました。サイトのコンテンツの量と質を高めていけるように、真摯に取り組んでいきます。
絵本への声もいただきましたので、また別の機会で紹介します。長文最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

追記 絵本への声をコラムにまとめました(2016.11.17)

》「プルスアルハの絵本のご利用アンケート」の結果と声を紹介します

ホットとアルハおねがい