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世の中にはいろんな仕事がある。-凸凹自立応援コラム1

世の中にはいろんな仕事がある。-凸凹自立応援コラム1
2018年9月26日 pulusu

ときどき、子どもにこんなことをいう大人がいます。「朝早く起きられないと仕事ができないよ」「周りの空気を読まないと立派な社会人になれない」「なんでも根気よく続けられないと会社で働けない」などなど…何かというと、周りに合わせて行動するよう、周りと同じ考え方になるように押しつけてきます。でも、それは本当でしょうか?

 

例えば夜の間に働く仕事はいっぱいあるし、1日のうち決まった時間だけ働けば朝何時に出勤しても良いという会社もあります(フレックス制と言います)。
1週間だけものすごく忙しくて、その後の2週間は落ち着いているというように、業務量に波がある仕事もあります。つまり、仕事は毎日朝8時半に出勤して、夕方5時まで勤務するばかりではないのです。
また、たくさんの人と一緒に仕事をすることもあれば、一人で黙々と仕事をする人もいます。仕事で求められるものも「空気を読む」ことよりも「質の高い作業をする」だったり「好奇心を持って取り組む」だったりと他のことが重要なことだってあります。
朝、満員電車に乗って会社に行くばかりが仕事ではなく、自宅で一人仕事をすることもあるし、近所の人が集まって何人かでする仕事だってあるのです。

 

世の中にはいろんな仕事があります。
でも、学校を卒業して社会に出るまでは世の中にはいろんな仕事があることに案外気づけなかったりします。いや、社会に出たって気づけていない人はたくさんいます。自分の体験だけで仕事を語っている人が案外多いからです。
いま自分が学校で上手くいってなくて、あるいはバイトをしても長続きしなくって、会社でも上手くやれないんじゃないかと心配になっている人がいたら、こう思ってください。

 

「世の中にはいろんな仕事があって自分にあう仕事もあれば、そうじゃない仕事もたくさんある。」
「たくさん仕事があるのだから、自分に合う仕事だってどこかにある。それをひとつ見つければ、それで十分。」
「自分に合う仕事がなければ、自分で仕事を創[つく]ればいい。」

 

仕事が上手くいかなくても落ち込む必要はありません。上手くいく仕事を、自分に合う仕事を探せばいいだけなのです。
だからこれからじっくりと、自分に合った仕事を見つけていきましょう。

 

それと大事なことなので伝えておきますが、お金を稼ぐばかりが仕事じゃありません。儲からなくても大事な仕事もあります。
「お金を稼ぐのが仕事じゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、そうじゃありません。お金をもらわなくても、それが自分にとって大切で、やりがいがあり、世の中の誰かの役に立っていたりすれば、それは仕事なのです。

 

「仕事」とは、自分が人や社会と関わり、それによって生活をしていくことです。これから先、自分の人生が楽しくなるように「仕事」を見つけていってください。


凸凹自立応援コラム

ぷするあるは制作部、臨床心理士のおがてぃです。
このコラムでは、世の中の個性的な若者が今後の進路や就職を考える際に、多少は役立ちそうな考え方を提供しようとするものです。
とはいっても、いわゆる情報提供のようなものではなく、どちらかというと「世間一般で言われている進路や就職を考える際『これが大事』って言われていることって本当に大事なの?」ということを改めて見直そうとするものです。
いわゆる世間の『一般』の人にとって役立つことが、果たして個性的な人にも本当に役立つのか?特に発達が凸凹してて『マニアック脳』な感じの人達には、もっと違うやり方、考え方があるんじゃないか?ということを訴えたくなったのが、このコラムを書くきっかけとなっています。
世の中にはいろんな人がいるので、このコラムが役立つ人もいれば、全く役に立たない人もいるでしょう。でも、それでいいと思っています。このコラムを読んで、これからのことについて考えるきっかけのひとつにでもなってもらえれば、それで本望です。

 

》I’m 凸凹[dekoboko]ー自分を知って生きぬけマニアック脳

 

目次

1.世の中にはいろんな仕事がある
2.朝起きられないとそんなに将来困るのか?
3.通学力、通勤力にあわせて進路を選ぶ
以下つづく予定