LTCは、フィンランドの児童精神科医トゥッティ・ソランタウス(Tytti Solantaus)先生が開発された、親・子どもの尊厳を尊重し、エビデンスにもとづいた子ども中心の心理社会的支援です。親と専門家(支援者)が、対話をしながら行います。
特徴
- 子どものメンタルヘルスの促進、マイナスの世代間のつながりの予防
- 「親(保護者)が自分らしい子育て」を実現できるよう、「親が子どもの健やかな成長発達をサポート」できるように親への支援
- 学校や幼稚園/保育園など、子どもの発達過程の中で予防的に用いられるアプローチ
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LTCの流れと実際
ていねいな導入ののち、原則2回のセッション(1回40分ほど)で行います。回数や時間は、対象の方にあわせて柔軟な対応が可能です。
- 1回目:「ログブック」(対話のツール、年れいに応じて)を用いて、子どもの日常生活と家族のウェルビーイングに焦点をあてた対話を行い、「強み」と「気になる点」をいっしょに考えます。
- 2回目:話し合いながら、親がこれならやれそうというアクションプランを、いっしょに作ります。
「強み」は、ひいでた能力や得意をさしているのではなく、小さなこと(small things)、普段通りおこなえていること(ordinary)をさしています。
朝起きて、着がえて、朝食を食べて、出かけるといった日常は、子どもの生活にとっては継続・安全の感覚でとても意味があります。そして、しんどさをかかえる家族にとってとてもむずかしいものでもあります。LTCでは、日常生活をすごすことに注意を向けることを大切にしています。
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もともとは、親が精神疾患をかかえている子どものメンタルヘルス問題の予防的なかかわりと、子どもの健やかな成長発達のサポート(prevention & promotion)のために開発され、有効性が示されたアプローチです。それが、どんな家庭にも大切なアプローチとして、フィンランドでは、社会保健省(日本でいうところの厚生労働省)が、未成年の子どもをもつ親に推奨[すいしょう]しています。
オーストラリア、アメリカ、EU、中国などにも普及[ふきゅう]しています。
日本では、LTCマスタートレーナーである上野里絵さん(共立女子大学)を中心に、実践[じっせん]、啓発[けいはつ]をひろげておられます。
訪問看護ステーションを展開している円グループとの推進[すいしん]事業も始まっています。現在は、基本的には組織単位での研修会のご相談をお受けしているとのことです。
円グループは、2008年よりPCG(Parent Child Group)事業を行っているなど、精神障がいをかかえた母親と子どもたちを支援する取り組みを先駆的[せんくてき]に行っています。
》LTC推進事業|円グループ(訪問看護ステーションでの実践)
ソランタウス先生の2冊の著書(翻訳絵本あり)
お母さん・お父さんがこころの病気を抱えている子どもをサポートするためのハンドブック

『お母さん、お父さん どうしたのかな?』
お母さん・お父さんがこころの病気を抱えている子どもをサポートするためのハンドブック
『子どもにどうしてあげればいい?』
こころの病気を抱えているお母さん・お父さんへのガイドブック
トゥッティ ソランタウス (著)
アントニア リングボム (イラスト)
上野 里絵 (翻訳)
東京大学出版会
東京大学出版の書籍ページへ
http://www.utp.or.jp/book/b307181.html
http://www.utp.or.jp/book/b307180.html


