イラストで学ぶ病気や障がい
不安症/不安障害[しょうがい]
「不安」がとても強くなったり、長いあいだ続いたりすることで、生活がうまく送れなくなっている状態です。
「不安」は、先のことがよくわからなかったり、何かよくないことが起こるかもしれないと感じたときに、自然にわいてくる心の動きで、それ自体が病気というわけではありません。
しかし、あまりに程度が強くなってしまったり、長くつづいたりすると、学業、仕事、家庭など、日常生活に影響[えいきょう]がでてしまうことがあります。
不安症は、あらわれる症状[しょうじょう]や特徴[とくちょう]によって、いくつかの種類に分けられています。代表的なものに、パニック症や社交不安症があります。
更新:2025年12月
パニック症

パニック症は、「パニック発作[ほっさ]」がくり返し起きることで、また発作が起きるのではないかと不安になり、苦手な場所や状況[じょうきょう]ができて、生活しづらくなる病気です。
パニック発作は、突然、動悸[どうき]やめまい、はき気などのはげしい身体の症状がおそってきて、死んでしまうのではないかという不安や恐怖[きょうふ]を感じる発作です。
こちらのページでくわしく説明しています。
社交不安症(SAD:Social Anxiety Disorder)
人前で行動するとき、人の注目をあびるような状況とき、うまくふるまえないのではないかと、強い不安や恐怖[きょうふ]を感じて、そういった場面をなるべくさけるようになり、学業や仕事、日常生活に大きな影響がでる状態です。
はずかしい、悪く思われている、など悪い方向に考えてしまうことが多くみられます。
不安が起きやすい状況には、人前での発表、人前での食事などがあります。
そのほかの不安症・不安と関係する病気
場面緘黙[ばめん かんもく]
家などのほかの状況では話せることがあっても、学校や幼稚園など特定の社会的な場面では、不安が強くなり、話すことがむずかしくなる状態です。
ほかにも、不安と深く関係する病気には、強迫症[きょうはく しょう]、PTSDなどのトラウマ・ストレス関連症などがあります。
くわしい情報を知りたいときの参考サイト
》不安症ーこころの健康サイト
|国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
》永田利彦先生に「社交不安症(社交不安障害)」を訊く
|公益社団法人日本精神神経学会
不安症について、医学的な説明を知りたい方向けの、専門団体による解説ページです。治療、周囲の人のかかわり方についてもふれられています。
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