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支援者の立場で、親の精神障がいについて子どもたちへ伝えたストーリー

支援者の立場で、親の精神障がいについて子どもたちへ伝えたストーリー
2020年1月29日 pulusu

精神障がいをかかえた親をもつ子どもの立場の方(今は大人になった方)や、障がいを抱えたご本人の体験をまとめたコーナーです。
今回は、支援者の立場で、親の精神障がいについて、子どもたちへ伝えたストーリーのコラムです。

 

概要

 

中学生の女子、高校生の男子のきょうだいで、母親が統合失調症です。父親はいません。
お母さんが退院する直前、今度の生活についての話し合いを、子どもの長期休み中に行いました。子ども二人のほかに、母親の入院中にサポートしてくれた祖母と、担当の相談支援員、訪問看護担当のPSW(精神保健福祉士)が出席しました。
サイトの、イラストで学ぶ「統合失調症」と、絵本「お母さんは静養中」の後半の解説「統合失調症について知るために」を使って説明しました。

 

お子さんの様子

 

中学生、高校生であったため、病状の説明をきちんとしておきたい、という大人側の意向を歓迎してくれました。おおまかな病気の流れを理解してくれているので、「これはまずい」というサインの時は訪問看護の時に手紙をくれたり、メールをくれたりして知らせてくれています。また、概ね安心して自分たちの生活を楽しんでくれている様子です。

 

病気について伝えたきっかけや思い、不安や負担に感じたことなどについて

 

一人の支援者として、きちんと病状の共有をしようと支援者側では思っていました。子ども扱いではなく家族として話そう、自分の将来はあきらめることはなく自分の夢を追って欲しいことは伝えました。そのために周囲の支援者がいるのだ、とうことはわかってもらいたかったです。

 

お子さんと病気について話すことを考えている方へ

 

お子さんがある程度の年齢ならば、きちんと親の病状を知らせて共有することは必要だと感じています。そして、周囲の大人が分担して支援をしているので、と安心できる環境だとわかってもらうこと。
また、サポート側に知らせるときのキーパーソンを一人にして、この人に知らせれば必要な支援を考えてくれる、という安心感を持ってもらうことが大事だと思います。このきょうだいでは、母親の通院先の訪問看護担当PSWがその役目になっています。
(りえろんさん)