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コミュニケーションにおける「においのマナー」について

コミュニケーションにおける「においのマナー」について
2017年7月20日 pulusu

心理士おがてぃの勝手にコミュニケーション講座
第7回

 

おがてぃです。暑い…今年は特に暑いなぁと感じますが、毎年思っているのでたぶん例年通りなんだろうと自己完結しております。最近は仕事帰りに時々アイスを買うのが楽しみになってきています。おいしいですよね、ガリガリ君。

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さて、今回のテーマは「においのマナー」についてです。
前回の音に続き、普段あまり語られているようで語られていないテーマかなと思っています。たぶん「あなたクサいですよ」と言ったり言われたりする機会はほとんどないですし、自分のにおいは自分では慣れてしまっていて、なかなか気づかないということが影響しているのだと思います。
今まで相談に来られていた人の中でも、においについて説明すると「全然気づいていなかった」という方がほとんどでした。

 

自分の身体から発する臭いに関して言えば、自他ともに一番気になるのは「口臭」なのではないでしょうか。
普段から歯をみがいたり、食事をバランスよくとっていれば、あまりにおいはきつくならないそうですが、体調やストレスなどによっても、口臭がきつくなる場合があるそうです。またニンニクなどのにおいのきついモノを食べることで一時的に口臭が強くなる場合もあります。自分の口臭はなかなか自分では気づきにくいものです。気になる方はビニール袋などに息を吐いてみて、袋の中を嗅いでみてみると、口臭がわかるかもしれません。

 

汗や体臭などのにおいが強い時もあります。
今は夏場なので、汗などをたくさんかくとそれがにおいの元になる場合もあります。特に、汗の出る汗腺が多くある脇の下や耳の裏などは、特ににおいが強くなるそうです。お風呂に入らなかったり、シャワーを浴びなかったり、同じ服を洗濯せずに何度も着たり不衛生にしていると、体臭はより強くなります。自分の体臭が気になるという人は、自分が一日着て脱いだ服などを、洗濯機に入れる前に確認してにおいをかいでみると良いかと思います。最近は制汗スプレーなどを使って体臭ケアをしている人もいますが、スプレーをかけ過ぎると今度は制汗スプレーのにおいがきつくなるので、1回の使用量などを確認して使ってみるのが大切です。

 

また、香水などをつけすぎて、においがきつい人が時々いるようです。
使っている人にとっては、どんどん慣れていって、どんどん量が増えていってしまうことがあるのと、自分にとっては良いにおいなので他の人も気にならない、むしろ嬉しいだろう思いがあるようです。
実際には、人によってにおいに対する過敏さはマチマチですし、どのようなにおいを好むかもかなり違うので、ほどほどを心掛けられると良いかなと思います。目安はスプレーならワンプッシュ、瓶なら一滴でしょうか。
ちなみにつけすぎた香水はアルコールを染み込ませたコットンなどで拭き取ることも可能です。

 

最近言われているのが、洗剤や柔軟剤などの香り。
洗濯しているだけなのだけど、周囲の人が気になるくらいにおいの強いモノもあるようです。あまりにおいが強いようなら洗剤の量を減らしたり、すすぎの回数を増やしたりして調整できると良いかもしれません。

 

今まで自分のにおいをきにするよう話をしてきましたが、逆ににおいを気にし過ぎてしまう場合もあります。
「自己臭症」とか「自己臭恐怖」とか呼ばれる症状で、たいしてにおってないのに、自分のにおいが周りの人に不快感を与えてしまっているのではないかと考え過ぎてしまうことです。他の精神病の初期症状である場合もあるので、自分のにおいが気になって仕方ない場合には、一度精神科の病院を受診してみても良いかもしれません。

 

においは他の感覚と同じように個人差が大きいものです。またエレベーターや満員電車、レストランなどにおいがより強く感じられる場所もあります。
繰り返しになりますが、自分だけでは気づけないことも多いので、周囲の人と一緒に確認していけると良いかと思います。普段人と関わる仕事やボランティアをしている人、特に相談業務などをしていて面接室で話を聴く人などは、においの影響は大きいので一度チェックしてみてください。

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ニュース

「香害(こうがい)110番」
7/26(水)・8/1(火)
11時~15時 この期間のみ通じる電話番号 03(5291)2166

「消臭スプレー、制汗剤…そのにおい「香害」? 相談窓口「110番」設置:消臭スプレーや制汗剤などに含まれる人工のにおいで体調不良を訴える人が少なくないとして、日本消費者連盟(東京都新宿区)は今月26日と来月1日の限定で相談窓口「香害(こうがい)110番」を設置する。担当者は「当事者の声を集め、行政やメーカーに改善を求めていきたい」と話している。(東京新聞 2017年7月6日夕刊より)」

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嗅覚過敏のチアキから一言。

随分前のはなしですが、仕事の打ち合わせで事務所にいらした方の香水のにおいに、撃沈したことがあります。換気扇をまわし、マスクと口呼吸+なるべく物理的距離をとって対応しましたが、話に全く集中できず、体調不良になりました。窓のない換気の悪い空間も災いし、その方が帰ったあとも、その日は事務所にいることができず退散しました。次回からは、その方との打ち合わせは、事務所ではなく、お店などの空気が流れている場で行うことで対応します。ご本人に、香水のことを伝えるか、伝えるならどう伝えるか・・・これは難しいなあと感じています(結局お会いする機会のないまま今にいたる)。

なお、全ての香水が同じレベルでダメなわけではなく、特定の特に苦手なものがあるようです。ほかにも柔軟剤や線香などもしかり。嗅ぎ比べは怖くてできず、商品の特定が困難なので、110番で伝えられない、残念!


 

》第8回 話は聴くだけでよいのか?

心理士おがてぃの勝手にコミュニケーション講座全12回